昨年6月までF―LINE(東京都中央区)の社長を務め、退任後、ミヤマプロジェクトを立ち上げ、物流のコンサルティングや食関連ビジネスアドバイザーとして活躍する深山隆氏。大学卒業後に味の素に入社したという深山氏は、営業畑を歩んだのち、これまでまったく経験のなかった物流に携わり、物流の大切さを身をもって学んだという。メーカーの営業を経験したからこそ分かったことや気付くことがあるという深山氏の言葉には、物流に対するメーカーならではの課題も見え隠れする。

今回、深山氏のインタビューは、記事後に記載されたQRコードを読み取れば、動画でも視聴できる。

 

大学卒業とともに味の素に入社後、いきなり九州に赴任したという深山氏は、業務用食品の営業に携わる。

営業マンとしてスタートした同氏は、その後も営業に携わる一方、本社のマーケティングに携わるなど、自身のキャリアを積んでいた。

2001年には、アミノバイタル部の部長として部の陣頭指揮を、2005年には、味の素のグループ会社であるベトナム味の素、そして2012年には、味の素ヘルシーサプライの、それぞれ社長として陣頭指揮を執った。

ただ、入社してそれまで、物流にはまったく携わってこなかったという。それだけに、メーカー5社が共同で物流を立ち上げるという話が出る中で、同氏に白羽の矢が立った時、「本当に私でいいのかと驚いた」と当時を振り返る。

2016年に発足したF―LINEプロジェクトから関わり、2019年に同社が誕生すると、初代社長に就任した。

「営業として、物流に対し、今まで無理をいう立場だったので、物流に携わり、物流の大変さや大切さを身をもって学んだ」という同氏はまず、九州、北海道で共同物流をスタートさせた。初めての取り組みで、様々な声もあったというが、物流の大切さを説きながら進めた結果、形になり、成果が表れてきたという。

物流の課題について、同氏は、「メーカーにとって、物流はともすればコストセンターという位置づけになってしまう」とし、「そうなると、現場は物流費を削ることが最大の目的となってしまうので、単なる値下げに陥ってしまう危険性もある」と指摘する。

「そうならないためにも、まずはメーカーが物流の大切さを理解する必要がある」という同氏。同社社長退任後に独立し、ミヤマプロジェクトを立ち上げたのも、その理解を広げるためでもある。「営業と物流という立場を経験したからこそ、見えるところもある」という同氏は今後、物流の重要性を伝えるとともに、物流改革や物流改善のサポートを手掛けていくという。

 

また同時に、ベトナム法人の社長の経験から、ベトナムとの交流も深く、人手不足が深刻な物流業界への、人材の橋渡し役になるなど、人材事業にも視野を広げていきたいとしている。

 

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