三重県警亀山署はこのほど、丸加運輸(加田潔社長、鈴鹿市)でブラジル出身のダ・シルバ・アンドレ・ロペス氏(写真左)へ感謝状を贈呈した。

感謝状は、5月9日に同氏が亀山市内の国道1号でトラックを走らせていた際に遭遇した幼児2人(のちに5歳児と1歳児と判明)を保護したことへ対するもので、当時は近隣のコンビニエンスストアへ助けを求めるも受け入れてもらえず、業務中で時間に追われてもいたが、同年代の子を持つ身として「見過ごすことができなかった」とする思いでトラックを安全な場所へ停車させて自ら声をかけ、警察へ通報した。

同社の三藤(みふじ)喜彦総務部長は、そんなアンドレ氏の人柄を「普段から気遣いができる人間で、礼節をわきまえている。日本人ドライバーの手本となるような人材」と表現。今回の動きに関しても、「彼ならそういうこともするだろうという印象。本人にとってみたら、『当たり前のことをしただけ』との考えかもしれないが、これがほかのドライバーの刺激となり、思いやり運転を一層心がけるようになれば良い」とその波及効果に期待を寄せた。

また、加田社長は一連の流れを歓迎した上で、部長と同じくアンドレ氏の人間性を高く評価。「ブラジルから遠く離れた日本の地で自分の行為が認められて嬉しいことだろう。我が社にとっても誇らしいこと」と語り、コロナ禍における思わぬ朗報に笑顔を覗かせた。

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