感染症の流行に起因する不況から貨物量・運賃が下落する一方で、成長を続けている企業もある。コーワーカーズ(小瀬木修平社長、東京都江戸川区)もその一社で、近年はコンテナ輸送用のトレーラおよびシャシーの増車が続いている。同社の成長に迫った。

同社は元々人材派遣を主要事業として生まれている。社長他数人で大手国際物流企業の現場へ派遣で入っていた所、センターでの働きを認められ、派遣をメインとした企業設立を勧められたのが会社誕生のきっかけだ。社長は、「当時は派遣業が活発な時期でもあった。現場で尊敬する方から勧められたのもあり、自分の中で会社設立が決まるまでに時間はいらなかった」と当時を振り返る。

その後順調に業績を拡大させ、派遣先企業も増加。そんな中、別の大手物流企業から派遣だけではなく梱包をはじめとした倉庫請負も相談されるようになる。同社はロジスティクスの現場業務を経験していたこともあり、快諾。コア事業増に成功する。

こうした流れの中、近年同社内部から「海コン輸送にチャレンジ」の声が高まる。この声をきっかけに海コン輸送課が生まれ、同社は倉庫請負から運輸まで請け負う総合物流企業へと変貌を遂げた。輸送課設立に当たっては、これまで現場で仕事をこなしてきた信頼の積み重ねもあり営業活動も順調。現在は圏央道内をメインに1か月辺り3000キロ以内の走行距離を記録。車中泊も少なく、会社近くの住居サポートも可能なことからもドライバーが集まり続け毎年増車を続けているだけでなく、社員の声に応えて平・ユニックといった新車両の導入および機械の搬入設置など新事業の設立が続いている。

社長は、「設立時からお世話になっている企業や新事業を提案してくださった企業の皆様には感謝が絶えない」とし、続けて「これからも働きやすい職場を守り続けたい。コーワーカーズの社名も一緒に働く仲間から来ている。コンプライアンスを守り、それでいて個人個人がイキイキと、なりたい自分やチャレンジしてみたい仕事に向かって働ける職場が続くよう全力を尽くしたい」と話す。

◎関連リンク→ 有限会社コーワーカーズ