明舞運送㈱(資本金4500万円、神戸市西区平野町常本561、代表葛原清次氏ほか1人、従業員35人)は、1月19日付で事後処理を大西淳二弁護士に一任、自己破産申請の準備に入っていることが判明した。

 同社は、1960年(昭和35年)創業、70年(昭和45年)3月に法人改組した貨物自動車運送業者。大手飼料メーカーから配合飼料の運搬を中心に請け負うほか、鋼材関連の扱いも増やして大手企業との取引を主体としていた。自社で車両約30台を所有し荷主からの直接受注に対応。2003年3月期には年収入高約4億2000万円を計上していた。

 しかし、その後は長引く景気低迷と同業他社との競合で受注は減少傾向で推移。2020年3月期の年収入高は約2億円に落ち込み、収益面でも燃料費や人件費の高騰を運送代金に転嫁することも難しく、赤字計上が常態化するなど厳しい運営を強いられていた。こうしたなか、代表からの借り入れなどでしのいでいたが、ここに来て資金繰りも限界に達し事業継続を断念、今回の事態となった。

 負債は推定3億円。

(東京商工リサーチ・帝国データバンク調べ)