トラックメンテナンスの悩みの種が、窓ガラスやミラーにこびりついたウロコ(水垢)や油膜の汚れです。通常の水洗いではなかなか汚れを落としきることができず、視界を邪魔するなど安全運転にも支障をきたします。

そこで今回は、トラックの窓ガラスやミラーのウロコ取りや油膜取りの方法をご紹介します。そもそもウロコや油膜とは何か?といった基本的な疑問も解説していますので、ぜひ参考にしてください。

トラックのウロコ取りと油膜取りの基礎知識

トラックの窓ガラスやミラーに付着するウロコや油膜といった汚れは、なかなか落としきるのが難しいものです。見た目にも悪いですが、運転中の視界にも影響するため、安全走行の妨げとなってしまいます。

それだけに、ウロコや油膜はしっかり落としきりたいもの。まずは、トラックのウロコ取りや油膜取りに関して、基本的な知識から押さえていきましょう。

ウロコと油膜の違いは?

そもそも、ウロコや油膜とはいったいどのようなものなのでしょうか?

【ウロコ】
窓ガラスのウロコ
ウロコとは、ガラス面に付着した雨水や水道水が蒸発して乾いたときに、白い汚れが固着した状態をいいます。水垢やウォータースポットといった呼び方でも知られています。

ウロコの原因は、雨水に含まれた様々な汚れや水道水に含まれる不純物。雨水には、黄砂やチリ・ホコリ、排気ガスの化学物質などが含まれています。また、水道水には、炭酸カルシウムやミネラルなどが含まれており、こうした不純物がトラックの窓やミラーに付着し、そのまま固着してしまったのがウロコの正体です。

その他にも、シリコン系のコーティング剤がボディからガラス面に流れてしまうのも、ウロコの原因となります。

【油膜】
窓ガラスの油膜

油膜とは、文字通り「油の膜」のことをいいます。排気ガスの化学物質が雨水に混ざってしまったり、シリコン系のコーティング剤がガラス面に付着することで、ガラスやミラーに膜のような汚れが広がります。

また、排気ガスやアスファルトにもシリコン系の油は含まれており、長距離を運転するトラックは路面の雨水がはねたり、他のトラックの水しぶきなどから付着してしまうことも少なくありません。

なぜウロコ取りや油膜取りが必要なのか?

さて、ウロコと油膜の正体は分かりましたが、なぜウロコや油膜を取り除く必要があるのでしょうか?

・見栄えが悪い
・走行中の視界が悪くなる
・汚れが落ちにくくなる

まず、トラックの見栄えが悪くなる点が挙げられます。ガラス面はトラックでも目立つ部分で、どうしても汚れが気になるポイントです。ドライバーからしても、長時間運転するトラックは常にピカピカの状態を保っていたいものです。

次に、走行中の視界が悪くなる点が挙げられます。ウロコや油膜は、フロントガラスやサイドガラス、ミラーといった運転に欠かせない場所に付着します。ウロコの汚れは視界を遮るため、運転中にストレスを感じてしまうでしょう。また、油膜は光の乱反射を起こすため、安全な走行にも影響を与えかねません。対向車のヘッドライトがギラギラと光ったり、雨天時に街頭や看板のネオンが眩しいといった現象が発生します。ワイパーを使っても水を弾かないといった恐れもあることから、安全運転のためにウロコや油膜のケアは重要です。

最後に、汚れが落ちにくくなる点も考慮しておきたいポイントです。ウロコや油膜取りを長く怠っていると汚れの蓄積が進み、汚れがなかなか落ちにくくなってしまいます。程度によっては専門の業者に依頼しないと落ちなくなるため、早めにケアしておくことが大切です。

簡単4ステップ!トラックのウロコと油膜の取り方

ここからは、トラックのウロコや油膜の取り方についてご紹介していきます。

まず、用意するものから確認していきましょう。

・ウロコ・油膜取り用のクリーナー
・専用のクロスやスポンジ
・マイクロファイバータオル

クリーナーは、トラックのウロコや油膜取り専用のものを用意しましょう。クリーナーによってはウロコと油膜を同時にケアできる商品があるので、このタイプを選んでおくと便利です。

ガラスヤミラーをクリーナーで磨く際には、クロスやスポンジを使用しましょう。注意したいのが、専用のクロスやスポンジを用意すること。例えば、台所用のスポンジなどはガラス面に傷がついてしまう恐れがあるため、使わないようにしましょう。

水洗いした際には、マイクロファイバータオルがあると便利です。吸水性が高く、タオルのように毛がガラス面に残るといった心配がないため、仕上がりがきれいになります。また、トラックの場合は、ガラス面の面積が広いので複数枚用意しておくと作業スピードが早くなるでしょう。

ステップ1.ガラスやミラーを水洗いする

まずは、トラックのガラスやミラー部分を水洗いしましょう。

付着している大きなゴミやホコリ、汚れを落とすのが目的です。いきなりクリーナーを使ってしまうとガラス面に傷が付いてしまう恐れがあるため、必ず水洗いの作業から始めてください。

水洗い後は、マイクロファイバータオルを使って水分を拭き取っておきます。

ステップ2.クリーナーを付けてガラス面を磨く

ガラス拭き

次に、クリーナーを付けてガラス面やミラー部分を磨いていきましょう。

専用のクロスやスポンジにクリーナーを適量取って磨いていきます。あまりゴシゴシと力を入れすぎず、均一に塗り広げるように磨いていきましょう。

ウロコ取りや油膜取りには専用のアイテムがおすすめ

トラックのウロコ取りや油膜取りには、専用のアイテムを使用しましょう。

ジェットイノウエ(JET INOUE)の「クリスタルマジック」は、ガラスやミラーのウロコだけでなく、油膜まで除去してくれます。微粒子のコンパウンドを使用することで、しつこいウロコ汚れやギラギラとした油膜まで強力に除去してくれます。また、クリーナーには溶剤の匂いが強いものがありますが、クリスタルマジックは無臭なので快適に作業を進めることができます。

クリーナー使用時は、ガラスやミラーを傷つけないために専用のスポンジやクロスを使用するのがおすすめです。 ジェットイノウエ(JET INOUE)の「ガラス系研磨用フェルトタイプ 磨き用スポンジ」は、油膜やウロコ除去に最適なフェルト(不織布)を使用。フェルト素材には研磨力があり、通常のスポンジでは磨きにくいガラス面やミラー部分でもしっかり磨き上げることができます。

ステップ3.クリーナーを水で洗い落とす

磨きの工程が終わったら、クリーナーを水で洗い落としていきましょう。

洗い残しがないように、しっかり水洗いしていきます。水洗い後にはマイクロファイバータオルを使って、しっかり拭き上げていきましょう。ここで水分が残ってしまうと、ウロコになってしまうため拭き上げは念入りにおこなってください。

水洗い後もウロコや油膜がまだ残っているようなら、再度クリーナーを使って磨いていきましょう。磨きと水洗いを繰り返すことで、汚れをしっかり落としきることができます。

ステップ4.予防のためにメンテナンスをしておく

ウロコ取りや油膜取りが終わったら、普段から予防のためにメンテナンスをしておきましょう。

まず、ガラスやミラーを小まめに水洗いして汚れや不純物を洗い落としておきましょう。蓄積が長く続くほど汚れは取れにくくなるので、定期的に水洗いをして蓄積を予防します。

また、ガラスやミラー用の撥水コーティングも効果的です。クリーナーでの磨きと水洗い後の拭き上げが終わってからコーティングをしておけば、撥水効果で汚れの蓄積を予防してくれます。見た目もピカピカに仕上がるため、ウロコ取りや油膜取りといっしょに作業しておくとおすすめです。

まとめ

今回は、トラックの窓ガラスやミラーに付く、ウロコ取りや油膜取りについてご紹介しました。

  • ステップ1.ガラスやミラーを水洗いする
  • ステップ2.クリーナーを付けてガラス面を磨く
  • ステップ3.クリーナーを水で洗い落とす
  • ステップ4.予防のためにメンテナンスをしておく
ウロコや油膜は見栄えが悪くなるだけでなく、走行中の視界を遮り安全運転を妨げる恐れがあります。定期的にウロコや油膜をしっかり取り除き、きれいな状態を維持しておきましょう。