新入社員の達子(たつこ)と先輩達による日常時々非日常な微コメディ漫画、元気いっぱいに連載中☆

第59話

パリーンッ

第60話

侮るなかれ!!

はみだしッ!ドラ日和
手積み作業
タツコ
ねえ、ママやんさん、
大型トラックでの荷物の積み卸しって、結構フクザツっスね〜。
ママやん
そうなんだよね。
トラックの荷物を積み卸しする場所がいくつかあるから、それぞれに長所と短所があるんだ。
タツコ
ええと、それってどこから積み卸しするの?
ママやん
大型トラックだと、後部の
ドアから荷物を出し入れするのと、ウイングを使って横から荷物を出し入れする方法があるんだ。
それに左右に開くウイングもあるよ。
タツコ
ウイングって、あの大きいトラックで横からガーッと開くヤツっすね!
でもそれぞれの方法って…トラックの種類によって積み込みの方法に何か違いがあるんですか??
ママやん
例えばパレット積みとバラ積みっていうのがあるんだ。
パレット積みはフォークリフトを使って効率的に積み卸しできるけど、バラ積みは一つ一つの箱を手で積み下ろしするから、時間も力もかかるんだ。
タツコ
「パレ積み」と「手積み」ってそういうことだったんスね…
そういえば!いつもラップでグルグル〜ってやってたのはパレットの上に乗せてやってました!!
それにしても、わざわざ時間が掛かるのに「手積み」をしなきゃならない場合もあるってことですよね?
ママやん
うーん…色々と複雑な事情もあったりするんだけど、よく問題になってるのは荷主と荷受け側の都合が影響してることかな。
荷主はトラックに詰め込む量を最大にしたいし、パレットの回収や保管の手間を避けたいから、バラ積みを要求することがあるんだよ。
タツコ
まぁそれも確かに分かりますけど、でもドライバーにとっては大変っスよね…。
ママやん
バラ積みは時間もかかるし、待機時間も長くなるから、ドライバーにとっては大変でしかなんだよね。
特に夏の暑い日とか、車内で待たされるのはキツイよ。
タツコ
この問題ってどうやって改善できるんですかね?
ママやん
改善するには、荷主と運送会社の協力は絶対に必要だよね。
荷主と運送会社は一緒に、効率的な積み卸し方法を見つけて作業を効率化するのが大事。 …とは言ってもね、運送会社の立場はまだまだ弱いのが現実だよ。
荷主さんからお仕事もらえないとウチらの仕事もなくなっちゃうもの。
荷主さん側の手間と効率をウチらドライバーがサービスで負担してる、っていう話もよく聞く話よね。
タツコ
世知辛いなぁ〜。
でもこの業界は働き手が足りてないんだよね?
なんかおかしいよな〜。。。
ママやん
最近よく言われている「2024年問題」国の政策としてドライバーの長時間労働を減らすってことも、ある意味一方じゃ重要だろうけど、こうしたオモテには見えづらい部分にもメスが入ってくれると良いなぁと思うよ。
タツコ
働きづらい環境が変わらない限り、今後も業界は不安っスね…
だけど世の中ももっとこの問題に注目してくんないとですね〜。
どこかが便利なると別のどこかが割を食う仕組みは、みんなで協力していかないと簡単には解決できないっス!!
ママやん
アンタ…いつになく熱いね今日は。でもね、とりあえず目の前の荷物…
タツコ
あー!! お客さんトコ早く届けないと!!
ママやん
…これだもんね(笑)先ずは自分がやるべきことをしっかりとね。
タツコ
ガッテンでーす!!

トラックドライバーの荷役負担と業界の力関係

大型トラックでの荷物の積み卸し作業は、業界内で様々な力関係と課題を抱えています。
以下では、この問題について掘り下げ、改善に向けた取り組みを紹介します。

1. 荷物の積み卸し場所とその違い

大型トラックは荷物を出し入れする場所が複数存在します。
これには、後部の観音開きのドア、横側の上向きに開くウイング(さらにアオリを下げて)、
そして横からの積み卸しを行う左右ウイングが含まれます。
これらの選択肢にはそれぞれ利点と欠点があり、労働力の消耗度に大きな差があります。

2. パレット積みとバラ積みの違い

トラックの荷台に積む際、パレット積みとバラ積みの2つの主要な方法があります。
パレット積みはフォークリフトを使用してトラックの荷台から効率的に積み卸しできますが、
バラ積みは個々の箱を手作業で積み下ろしするため、時間と労力がかかります。

3. バラ積みが存在する理由

バラ積みは、荷主と荷受け側の都合から生まれた方法です。
これは、荷物を最大限に詰め込みたい荷主の要望や、パレットの回収や保管に伴う
手間を避けたい荷主の都合によるものです。荷主が荷物の形態を制御し、
トラックドライバーに対して影響力を持っています。

4. パレット積み&バラ卸しの出現

パレット積み&バラ卸しは、荷積み場所と荷卸し場所で最適な方法を組み合わせたアプローチです。
これにより、荷積み地ではパレットを使用して効率的に積み込み、荷卸し地ではバラ積みして卸すことが可能です。
トラックドライバーは、パレットの回収や手積み作業を行い、これに対する運賃が支払われることもあります。

5. 理想的な荷積み・荷卸し形態

効率的な荷積み・荷卸し作業には、パレット積みとフォークリフトの活用が理想的です。
しかし、荷主の都合や業界内の力関係により、バラ積みが依然として存在します。
荷主と運送会社の間での協力が改善の鍵となります。

6. 2024年問題への対応

2024年問題では、運送業界全体で労働時間の短縮が求められています。
そのため、荷主企業も労働時間短縮に協力する必要があります。
一部の企業は、マテハンロボットなどの設備を導入して作業効率を向上させており、
この方向性が今後ますます重要となるでしょう。

7. 荷主と運送会社の協力

一部の荷主は、パレット積みやウイング車を使用することで、荷物の積み卸し時間を短縮し、
トラックドライバーの負担を減らす取り組みを行っています。
しかし、中小の運送会社は荷主の要求に応じることが多く、その立場は弱いと言えます。

8. 改善の方向性

運送業界における荷役問題の改善に向けた方向性として、以下の点が挙げられます。
* 荷主と運送会社の協力強化:荷主と運送会社は協力し、効率的な荷積み・荷卸し方法を共有し合うべきです。
* 技術の活用:自動化技術やロボットを活用して、荷物の積み卸し作業を効率化しましょう。
* パレットの適切な利用:パレットの使用を最大化し、荷物の詰め込み効率を高める方法を検討しましょう。
* トレーラ化の促進:トレーラやウイング車を使用することで、パレット積みの利点を最大限に活かしましょう。

トラックドライバーの労働条件と業界内の力関係に関する理解と協力が、この問題の改善に向けた鍵となります。


次回更新は10月24日更新予定! お楽しみに!