物流業界で漫画を活用した資料が大きな効果をあげているという。

トランストロン(神奈川県横浜市)では「ぞうむしプロ」制作の漫画を活用してデジタコをPR。

未払い残業代請求対策をテーマにしており、同社調査では初日の資料ダウンロード数が従来の767%、その後のリーチ率も212%上昇するなど大きな効果を見せている。

ぞうむしプロの起用について同社担当者は「ぞうむしプロの認知度の高さと業界知識を活かした制作物のクオリティから起用に至った。おかけでこれまでにないバズり具合」としている。

またリーチ率の上昇についても「漫画という分かりやすい導入に加えて業界知識豊富な保険サービスシステムHDの高橋聡氏の監修も受けたことで、より事業者の共感を得られる形になったのでは」と分析している。

パーソルイノベーション(大浦征也社長、東京都港区)では、新規事業創出プログラム「Drit(ドリット)」から生まれたeラーニング用教材「コミックラーニング」事業を展開。同サービスは企業研修や教育に利用する資料のための漫画を作成または提供するもの。物流業界でも従業員の没入度を高める効果や理解度促進効果を期待して導入したケースがあるという。

例としては日本通運(同千代田区)は反社トラブル対策研修、トラブル相談促進などコンプライアンス対策、マルハチニロ物流(同中央区)では情報セキュリティやDX化研修、関西丸和ロジスティクス(京都府八幡市)ではセクシャルハラスメント防止、労務管理、偽装請負、インサイダー取引に関する研修に活用している。

なかでも日本通運は同社社員と同じユニフォームを登場人物が着用し、トラブル内容も危機意識を持ちやすい自社でのケースにするなど工夫が凝らされているという。

パーソルイノベーションのコミックラーニング事業責任者の仙波敦子氏は、「コミックラーニング導入後、研修後のテストスコアが38%上昇したデータもある。学習場所を選ばず、興味関心を持ってもらいやすいコミックラーニングは物流業界との親和性が高いのではないか」としている。

 

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