自動車運転者労働時間等専門委トラック作業部会 改善基準告示見直し議論
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Image: weekly-net.co.jp
厚労省は3月4日、「第4回労働政策審議会労働条件分科会自動車運転者労働時間等専門委員会トラック作業部会」を開催。改善基準告示の見直しに向けて議論を行った。自動車運転業務は、働き方改革関連法により令和6年4月以降、新たに月45時間、年360時間の上限規制が適用になり、年960時間が時間外労働の上限となる。
また、労働基準法第36条に基づく指針により、時間外労働・休日労働をできる限り少なくすることが求められる。
「道路貨物運送業」は、過労死等の労災請求件数、支給決定件数ともに、最も多くなっており、改善基準告示についての見直しは「過労死防止の観点」から行われるとしている。
1年、1か月の拘束時間(現行)について、1か月は293時間を超えないものとする。ただし、労使協定により、年間3516時間を超えないことを条件に、年間6か月まで、1か月320時間を超えない範囲で延長することができる。
議論では、労働側が「1か月の拘束時間は275時間とし、年3300時間を超えない範囲で年6回を限度に294時間まで延長するよう見直すべき」とし、「実態調査の結果、多くの事業者が3300時間未満で運行できていることが立証されている」とした。
対して、雇用側は「1か月の拘束時間は293時間を維持し、年3408時間を超えない範囲で年6回を限度に320時間まで延長すべき」とし、「改善基準告示を厳しく決めても実効性を伴うものでなければ荷主に改善してもらえないので意味がない」と述べた。
このほか、1日の拘束時間や休息期間、運転時間や連続運転時間、特例などについて労使の意見が議論されたが、荷主も含めて実効性をどのように担保していくかを検討することを確認した。
◎関連リンク→ 厚生労働省
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