運輸デジタルビジネス協議会 動態管理プラットフォームの事業会社を設立
一般社団法人運輸デジタルビジネス協議会(TDBC)は7日、2018年から取り組んできた「TDBC動態管理プラットフォーム」の社会実装の準備が整ったことから、事業会社の立ち上げを発表。新会社は、「株式会社traevo(Transformation Evolutionより命名)」で、代表にはTDBC事務局長理事の鈴木久夫氏が就任した。今後、同協議会の会員複数社からの出資によりJV化を予定している。
TDBCではこれまで、「荷主からの問い合わせに対し、元請けから下請け、 下請けから孫請けにと電話での伝言ゲームが発生し、回答に時間がかかる⾮効率な対応が多い」「荷主毎の配送管理システムの導入は、初期コスト、 運用コスト、 現場の手間など大きな負担」「自社と異なる車載器やシステムを利用している取引先車両の情報が取得できないため、 状況把握や管理が難しい」といった課題解決のために、「既存の車載器や動態管理サービスを活用し、 特定の車載器やシステムに依存せずに動態情報を横断的に可視化する」ことを目的とするワーキンググループが活動を展開。「さまざまなデバイスに対応する動態管理プラットフォーム」の構築を目指し、多数の運送事業者と荷主、10社を超える車載器メーカー、 位置情報サービスベンダーが参加し、実証実験を進めてきた。
2019年度と2020年度は、課題を解決するプラットフォームを構築し、 実証実験を展開。評価と改善を行った成果を受け、 今回、社会実装を進めることになったという。
TDBCでは、「車両の位置情報を含む各種動態情報は、運送事業者だけでなく発荷主、 着荷主、 元請けを含む取引先への公開や可視化も可能にする予定で、 運送事業者の業務改善やDX実現だけでなく、 取引先を含むサプライチェーン全体の効率化、 DX実現への貢献も期待されている」としている。
さらに、新たな価値創造のための活用方法について協議やアイデアソンも実施しており、「今後、TDBC会員企業との連携で脱炭素に向けたCO2排出量の可視化、 災害や事故情報の連携、 庫内温度や作業ステータスの可視化なども予定しており、運輸業界の新しい未来のためのプラットフォームとして育てていく」としている。
◎関連リンク→ 一般社団法人運輸デジタルビジネス協議会
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