なんで東北の沿岸部だけアカンかったん?

テルヤン:なぁカズキ、宮城の運送会社がめっちゃすごいことやってんで!

 

カズキ:なんやねん急に。どんな話や?

 

テルヤン:東松島市っちゅうとこにある奥洲物産運輸ってとこがな、全長25メートルもあるデカいトラック走らせたんやて!

 

カズキ:25メートル?それって普通のトラック何台分やねん。

 

テルヤン:10トン車2台分の荷物が積めるんやと。ダブル連結トラックっちゅうやつでな、めっちゃ効率ええねん。

 

カズキ:ほぉ、それはええやん。でもなんでわざわざニュースになるんや?

 

テルヤン:それがな、もともと東北では内陸の東北自動車道しか走れへんかってんて。沿岸部から高速道路まで40キロから50キロも一般道あるのに、そこが通れへんかったから使いもんにならへんかったんや。

 

カズキ:それ意味ないやん!せっかくの効率化車両が使えへんとか、もったいなさすぎるやろ。

 

人が辞めへん会社作りって何がポイント?

東北の高速道路を走行する大型連結トラック
画像: Pixabay

テルヤン:でもな、この会社すごいのはそこだけやないねん。今の時代、若い人雇うのめっちゃ大変やろ?

 

カズキ:そらそうやな。募集出しても全然こーへんって話よう聞くわ。

 

テルヤン:ここの会社はな、SNSとか活用して20代から40代まで選べるくらい応募来るんやて。でも問題はその先や。

 

カズキ:採用できても辞められたら意味ないもんな。

 

テルヤン:そうそう!取締役部長の人がな、東北弁で「じょっこじょっこ」「めんこめんこ」で扱わなアカンって言うてんねん。

 

カズキ:なんやそれ、可愛らしい言葉やな。どういう意味や?

 

テルヤン:幼い子をなだめすかすとか、頭撫でて可愛がるとかそういう意味らしいで。要は丁寧に接せなすぐ辞めてまうっちゅうことや。

 

カズキ:昔みたいに「見て覚えろ!」とか「黙ってやれ!」みたいなんは通用せえへん時代やもんな。

 

テルヤン:ほんまそれ。一人ひとりの得意不得意見て仕事振り分けたり、頭ごなしに怒らんようにしたり、細かい配慮してるんやて。

 

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平ボディ車残してるのが商売上手やん

カズキ:他に工夫してることあるんか?

 

テルヤン:車両戦略がめっちゃ賢いねん。今な、業界全体では箱型のウイング車に移行してんねんけど、この会社は昔ながらの平ボディ車も残してんねん。

 

カズキ:え、それって古いやり方ちゃうん?時代遅れやないか?

 

テルヤン:それがな、逆に儲かってんねん!ウイング車は確かに雨風防げてシート掛けの手間ないから楽やねん。女性ドライバーでも扱いやすいし。

 

カズキ:ほな何で平ボディ残してんねん?

 

テルヤン:建設現場とか工場でクレーン使って積み下ろしする荷物あるやろ?石灰とか鋼材とか。あれ天井開いてへんと無理やねん。

 

カズキ:あぁ、なるほどな!箱型やとクレーン使えへんもんな。

 

テルヤン:せやねん。みんなウイング車に変えた結果、平ボディ持ってる会社が激減してもうてな、指名で依頼来るようになったんやて。

 

カズキ:それ完全に売り手市場やん!

 

テルヤン:そうやねん。「平ボディ車指定料」とか「シート掛け手間賃」とか、適正な運賃もらえるようになってな、価格競争に巻き込まれへんねん。

 

粘り強い交渉が業界全体の扉開けた話

東北の高速道路を走行する大型連結トラック
画像: Pixabay

カズキ:で、最初の25メートルのトラックの話に戻るけど、どうやって走れるようにしたんや?

 

テルヤン:ここからが本番や。取締役部長の菅井さんっちゅう人がな、県とか市町村、NEXCO東日本とか関係各所を全部回って交渉したんやて。

 

カズキ:行政相手に交渉とか、めっちゃハードル高そうやな。

 

テルヤン:最初はな、「事例がない」「許可出せません」の一点張りやったらしいで。でも粘り強く理由聞いて、一つずつクリアしていったんや。

 

カズキ:すごい根性やな。普通あきらめるで。

 

テルヤン:でもな、菅井さんは言うてんねん。震災後にできた三陸自動車道が八戸まで約360キロ無料開通してるやろ。これ使えへんのおかしいやないかって。

 

カズキ:確かにな。せっかくの復興道路やのに活用できへんのもったいないわ。

 

テルヤン:そうやねん。最終的にNEXCO東日本も理解してくれて、三陸道での通行許可取れたんや。

 

カズキ:それ、この会社だけの話ちゃうやろ?

 

テルヤン:鋭いな!この許可取ったことで、センコーとかティスコとか大手も続々とダブル連結トラック導入し始めてんねん。福山通運や佐川急便、ニトリ物流も動き出したんやて。

 

カズキ:保有台数45台くらいの中小企業が、東北全体の物流変えたってことか。すごすぎやろ。

 

テルヤン:菅井さんはな、「昔から運送業は一番下の立ち位置やった」って言うてんねん。でも人手不足とか2024年問題で、もう受け身ではおられへん時代やと。

 

カズキ:地方の小さい会社でも、自分から壁壊しに行く時代っちゅうことやな。めっちゃええ話やん。

 

テルヤン:CO2削減にもなるし、ドライバー不足の解決にもなる。一石二鳥どころか三鳥も四鳥もあるで、これ。

 

カズキ:ほんまやな。他の地域でも同じように頑張る会社出てきたら、業界全体が変わっていくんちゃうか。コンプライアンスもバッチリやし、応援したなるわ!

 

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