セイノーラストワンマイルなど3社 インドネシア皮切りに女性ドライバー創出へ
セイノーラストワンマイル(河合秀治社長、東京都中央区)、明光キャリアパートナーズ(小西悠太社長、同千代田区)、グローバルトラストネットワークス(GTN、後藤裕幸社長、同豊島区)の3社は、外国人女性の新たなキャリア創出と物流業界の人材不足解消を目的としたホスピタリティドライバー育成プログラム「HanaLogi(ハナロジ)」をインドネシアで開始した。修了者は、セイノーラストワンマイルのグループ会社で採用を予定している。明光キャリアパートナーズの西張功一氏に同プログラムについて話を聞いた。
同プログラムは第1弾として、インドネシア・ブカシ州で開始。対象者の経験や基礎的な日本語力に応じて、6か月~1年ほどの期間をかけて日本語やホスピタリティ研修を現地で行うという。
セイノーラストワンマイルは、自社で外国人女性を採用し、受け入れ担当者への教育、母国語での相談窓口設置といった入社後支援を、GTNは来日後の生活インフラの整備・定着支援などを担当。明光キャリアパートナーズは、日本語能力試験N3レベル取得に向けた日本語教育やホスピタリティ教育などを手掛ける。

西張氏は、「当社はこれまで培ってきたノウハウを活かし、日本語教育だけでなく、日本の文化的背景も踏まえた就労に必要なホスピタリティ研修も現地で実施する」と説明する。
日本語教育については、「外国人ドライバーの試験で求められているN4レベルでは、自分の気持ちを表現しきれないことも少なくない」と指摘し、「当社では、1つ上のN3レベルを目指す」という。「現地でのレッスンに加え、自社開発したeラーニングも併用することで自発的かつ主体的な自学習をサポートしている」と語る。
ホスピタリティ研修は、「あいさつから荷物の扱い方、日本人的な振る舞いまで、日本人講師が伝えている」という。「たとえば、『あいさつするときはお辞儀もする』ことの説明では、『諸説あるが、首を無防備に晒すことで、相手に対し、敵意がない、信頼しているといった感情を表したことがお辞儀の由来と言われている』というように理由も含めて丁寧に伝えることで、日本人が好ましく感じる振る舞いを身に付けてもらう」。研修を受けた外国人は、「日本のおもてなし文化を興味深く感じてくれている様子だった」という。
「当社は、『正解を教える』のではなく、『考え方』や『プロセス』など、『勉強の仕方を教える』ノウハウを蓄積している」と強調する西張氏。「ハナロジは、今回のインドネシアを皮切りに今後、ベトナム、カンボジア、ネパール、インドなど順次展開していく予定」としている。
◎関連リンク→ セイノーラストワンマイル工業株式会社
