出光興産では、灰が溜まらないディーゼルエンジンオイル「idemitsu AshFree(イデミツ・アッシュフリー)」の販売を開始。このディーゼルエンジンオイルは、排ガス中のPM粒子を取り除くDPFに溜まって目詰まりを起こしやすい灰がほとんど出ないため、灰の目詰まりによるDPFの故障リスクを抑えられるという。

 

開発した同社の潤滑油二部潤滑技術一課では、「特長は何と言っても、DPFに灰が溜まらないこと。ディーゼルエンジンオイルにおいては他社にはない業界初のオイル。灰が溜まらないので、DPFの寿命を延ばし、メンテナンスコストの削減が可能。もちろん燃費の向上も期待できる。DPFの手動再生回数も減らせるし、目詰まりによる急な車両の不具合で配送遅れを引き起こす心配も払拭でき、手入れにかかる労務時間の増加も防ぐことができる」と話す。

DPFの灰目詰まりを解消する仕組みは、「DPFには、燃料・オイル由来のススやオイル中の金属添加剤に由来する灰分などのPMが捕集され、それが溜まると『再生』という燃焼処理が行われる。この『再生』でススは再生燃焼により燃えて無くなるが、エンジンオイル中の金属添加剤、いわゆる灰分は燃焼せずに残ってしまい、取り除くことができない。つまり灰分の原因である金属添加剤を使わないエンジンオイルなら、灰が溜まることはなくなる」と説明。

 

「新発売した『idemitsu AshFree』は無リン無灰の技術を駆使した業界初ZeroAshオイル。経年劣化以外のトラブルなどを生じさせない、DPFの寿命に影響しないことから、DPFの〝超〟長寿命という意味を込め、DPFの『超寿命化』と表現し、SDGsの面でも貢献できる」と語る。『idemitsu AshFree』の詳細は、出光興産のHPを参照。

 

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