「以前から、運送会社さんから『適正な運賃』について多くの問い合わせをいただいており、運賃の『物差し』があるべきでは、と開発を始めたのが『ベスロジ』だった」と切り出すのは、ステラリンク(東京都千代田区)の前田保宏社長。コンサル会社のジェムコ日本経営(同)と共同で、適正運賃算定サイト「ベスロジ.com」を開発し、提供している。

 

同サービスでは、関係各省庁や諸団体から公表される統計情報を根拠材料に、過去50年の物流案件の実績に基づいた最新相場を反映して運賃を算定。車両の仕様は、冷蔵、冷凍、ローリー、パワーゲート、ユニック、エアサスなどから選択できる。荷役作業や待機料も設定可能。算定値は、燃料費などの変動を加味し、毎月最新データに更新。「ユーザーからは、トレンドを知ることができると好評で、運賃交渉時の担当者のストレスや負担を軽減できることも魅力」とも。

「運賃の値上げ交渉にあたって、理論武装したいという声は、いわゆる物流二法が制定された平成2年頃からよくいただくようになった」と語るのは、ステラリンクの執行役員を務める橋本哲氏。

 

ジェムコ日本経営で20年以上、物流コンサルとして活動した経歴を持つ同氏は、「当時は車両の取得価格や減価償却、人件費、燃料費などを分析し、Excelベースで作成、提供していた。このような仕組みが世の中のためになるのであれば」と同サービスを考案したという。

 

前田社長は、「ベスロジの算定値についても、エリアや業種によっては『高い』『安い』といった声が寄せられる。目安として参考にしていただけたら」と説明。「世の中が変わって、標準的な運賃が現実的になれば、当然、ベスロジの算定値にも反映される。当サービスは、『社会最適』を目指していく」と語った。

 

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