日本のタクシーが自動ドアのわけ
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日本のタクシーが自動ドアのわけ
今日のお題はこれじゃよ。
あー。よく海外の旅行客が驚くって話は聞きますよね。
逆に日本から海外に旅行に行った人や日本に長くいた海外の方が自国に戻った際にタクシーのドア開けっ放しで降りて怒られちゃった、とか。
逆に日本から海外に旅行に行った人や日本に長くいた海外の方が自国に戻った際にタクシーのドア開けっ放しで降りて怒られちゃった、とか。
おもてなし…?
ンム。何気に凄く便利なタクシーの自動ドアじゃけど、海外ではほとんど普及しておらんじゃろ?
そうみたいですね。ほとんどってことは、自動ドアのタクシーって日本だけじゃないのか。
香港とマカオにはあるそうじゃよ。発祥は日本じゃけどね。
ほー。
そもそもなんじゃけど、日本人の考え方がちょっと特殊なんじゃよね。
と、いいますと?
感覚の問題じゃからちと説明が難しいんじゃけどね。
海外のサービスの場合は、「顧客の要望に応えて行う具体的な行為や提供されるもの」で、そこは「対価ありき」なんじゃよ。
海外のサービスの場合は、「顧客の要望に応えて行う具体的な行為や提供されるもの」で、そこは「対価ありき」なんじゃよ。
ふむふむ。
例えばじゃけど、高級レストランなんかじゃと、高級に見合ったサービスを提供する。
その代わりサービスの分お値段はお高め、とかじゃね。
日本の場合は、例えば高級レストランでも飲み屋街の居酒屋でも、丁寧な挨拶じゃったり、膝をついて接客じゃったり、その接客で金額は変わらんよね?
その代わりサービスの分お値段はお高め、とかじゃね。
日本の場合は、例えば高級レストランでも飲み屋街の居酒屋でも、丁寧な挨拶じゃったり、膝をついて接客じゃったり、その接客で金額は変わらんよね?
そうですね。コンビニとかでいらっしゃいませ、ありがとうございましたってので驚く海外の人も多いって聞いたことがあります。
日本の場合は、サービスの中に「おもてなし」が含まれる場合が多いんじゃよね。お客様は神様ってのが根付いておるというか。「おもてなし」は、心遣いっていうかのぅ…。
こんなだったら嬉しいなーっていう、相手の立場に立って何をしたら喜ばれるかっていう気配りじゃね。クオリティや良質を求めるのがサービスに置けるhospitalityで、日本は相手を気遣う思いやりみたいなものが根底に根付いてるんじゃよ。
こんなだったら嬉しいなーっていう、相手の立場に立って何をしたら喜ばれるかっていう気配りじゃね。クオリティや良質を求めるのがサービスに置けるhospitalityで、日本は相手を気遣う思いやりみたいなものが根底に根付いてるんじゃよ。
えーっと、それとタクシーの自動ドアにどんなつながりが?
タクシーの自動ドアは、愛知県にあるトーシンテックという会社が開発したんじゃけどね。
この辺が日本らしいおもてなしなんじゃけど、1950年代後半じゃね。当時タクシーの運転手さんは、お客さんが乗り降りする際に、運転席側から回ってお客さんの為にドアを開けてあげることが多かったそうな。
この辺が日本らしいおもてなしなんじゃけど、1950年代後半じゃね。当時タクシーの運転手さんは、お客さんが乗り降りする際に、運転席側から回ってお客さんの為にドアを開けてあげることが多かったそうな。
あーー…。それは確かにおもてなし…。
じゃろ? で、タクシーの自動ドアを開発したトーシンテックって会社の創業者の岡田さんって方が、タクシー会社の関係者の人から、「運転席に座ったままドアの開閉が出来れば楽なのに」ってな話を聞いて、開発をしたそうなんじゃよ。
優しい…!
まぁ、お客さんが自分でドアの開け閉めすると事故に繋がったりするケースもあったそうじゃし、需要があると考えたみたいじゃね。
んで、1964年の東京五輪の時に、日本のおもてなしアピールってんで、大手タクシー会社が導入して、今ではデフォルトで自動ドアが付いてるようになったんじゃよ。
んで、1964年の東京五輪の時に、日本のおもてなしアピールってんで、大手タクシー会社が導入して、今ではデフォルトで自動ドアが付いてるようになったんじゃよ。
荷物を持ってたりすると、あれ便利なんですよね。
なんで海外では普及しなかったんでしょう?
なんで海外では普及しなかったんでしょう?
まず、そもそも海外では運転手がドアを開けるサービス自体がほぼ無いじゃろ?
客がドアを開けるのが主流じゃからねー。
特に不便を感じておらんのだから、必要性も感じんのじゃろ。
客がドアを開けるのが主流じゃからねー。
特に不便を感じておらんのだから、必要性も感じんのじゃろ。
あー、そっか、そもそもおもてなしで車から降りてドア開けてあげる文化が無いから海外で需要が無くても不思議じゃないですね。
後は日本車に比べて海外の車は大きくて重かったってのもあるそうじゃね。
他にも個人タクシーの需要が多かったり、メンテナンスが大変だったり、色々あるようじゃよ。
他にも個人タクシーの需要が多かったり、メンテナンスが大変だったり、色々あるようじゃよ。
あー。なるほど。
…ところで、あの自動ドア、海外の人がつい癖で閉めちゃって怒られた、なんて話を聞きますけど、あれってお客が勝手に開閉しちゃいけないんですかね?
急いでいると勝手に開ける人とかも出そうな気がしますが。
…ところで、あの自動ドア、海外の人がつい癖で閉めちゃって怒られた、なんて話を聞きますけど、あれってお客が勝手に開閉しちゃいけないんですかね?
急いでいると勝手に開ける人とかも出そうな気がしますが。
それはやったらだめじゃよ…。
ドライバーさんの怪我とか故障につながる可能性もあるでの。
ドライバーさんの怪我とか故障につながる可能性もあるでの。
えっ!?
今はミニバンタイプの電動で開閉してくれるヤツもあるんじゃけど、セダンタイプのタクシーは運転手さんの手動なんじゃよ。
座席の脇にレバーがあってそれを引いてドアの開閉を行うレバー式ってのが主流なんじゃけど、ドアが閉まっちゃわないように手や足で押さえてたりするから、反動で運転手さんが怪我しちゃったり故障しちゃう場合があるんじゃよ。
座席の脇にレバーがあってそれを引いてドアの開閉を行うレバー式ってのが主流なんじゃけど、ドアが閉まっちゃわないように手や足で押さえてたりするから、反動で運転手さんが怪我しちゃったり故障しちゃう場合があるんじゃよ。
うわー…。それは確かに怒られちゃっても仕方がないかも…。
とはいえ、理由を知らないと、間違っただけじゃんって不快な思いをしそうですし、この辺の配慮もおもてなしが出来ると良いですね。
優しく声かけするだけでも防げそうですし。
とはいえ、理由を知らないと、間違っただけじゃんって不快な思いをしそうですし、この辺の配慮もおもてなしが出来ると良いですね。
優しく声かけするだけでも防げそうですし。
そうじゃの。まぁ、それでも日本のタクシーは世界から高い評価を受けているんじゃよ。
空気清浄機を取り付けているタクシーじゃとか、AIの通訳機を搭載したタクシーとか、おもてなし精神の進化をばんばん遂げておるんじゃ!
後は個々のドライバーさんのさりげない配慮もじゃね。
例えば話かけてくれるお客さんとは積極的に話して、無言のお客さんは邪魔をしないようにする、とか、小さな音量でリラックスできる音楽をかけてくれているとか、気持ちよく過ごしてもらう為に、その運転手さんなりの配慮をもって送迎をしてくれるタクシーも多いんじゃ!
空気清浄機を取り付けているタクシーじゃとか、AIの通訳機を搭載したタクシーとか、おもてなし精神の進化をばんばん遂げておるんじゃ!
後は個々のドライバーさんのさりげない配慮もじゃね。
例えば話かけてくれるお客さんとは積極的に話して、無言のお客さんは邪魔をしないようにする、とか、小さな音量でリラックスできる音楽をかけてくれているとか、気持ちよく過ごしてもらう為に、その運転手さんなりの配慮をもって送迎をしてくれるタクシーも多いんじゃ!
まさしくおもてなしですね。今度タクシーに乗った時は、運転手さんに話しかけてみようかな。
美味しい食事を提供してくれる店じゃったり、観光スポットじゃったり、聞いてみると良い話が聞けたりもするからの。
送迎の間に会話を楽しんでみるのもおすすめじゃよ!
話すのが苦手な運転手さんもおるから、無理強いはせんようにね。
送迎の間に会話を楽しんでみるのもおすすめじゃよ!
話すのが苦手な運転手さんもおるから、無理強いはせんようにね。
お待たせしました!
次回は7/4更新予定です。
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