大型自動車の修理・架装・メンテナンスを手がけるイーエム九州(福岡県糟屋郡)は、久留米支店にリコーデジタルペインティングの「オートボディプリンター」を導入し、「E―プリ!」事業を開始した。「あらゆる車種・車両にプリントでき、デザイン制作にも対応する」と胸を張る平井清二社長に話を聞いた。

 

独自のインクジェット塗装技術を用いて大型車のボディへ直接印刷できる同プリンターは、車両のパネル形状を問わず、耐性の高いインクを使用することで「低コスト」「短納期」「高精細な仕上がり」を実現。「デザインプリント」のほかにも、ボディをきれいにする「リフレッシュ塗装」も可能だ。

 

 

同社長は、「大きな設備投資となる決断だったが、実際に導入されている企業さんを見学させてもらい、なぜ九州地域でそれほど普及していないのか疑問に思うほど画期的なサービスだと分かり事業化を決めた」と振り返る。

 

同社長は、「ボディの余白スペースを有効利用してほしい。自社広告だけではなく、地域の特産・観光のPRや荷主商品の紹介など様々な活用ができる」と提案。また、「『かっこいいトラック』は周囲の視線を集めるため、『見られている』意識を持つことで、より一層の安全運転を心がけるドライバーさんが増えるはず。事故抑止効果も期待できる」と付け加える。

 

4月から専属スタッフ2名を配置し、スタートした同事業。同社長は、「セッティングやノウハウの取得など、時間を掛けて準備してきた。本格的な営業はこれから」と息を巻く。当面は既存取引先を含めた運送事業者への直接営業と協力店営業の二段構えで、「まずは福岡南部など県内や近隣県から展開する」という。

 

平井社長は、「従来の塗装やラッピングよりも安価で、廃棄物が少なく環境に優しいことも魅力。まずは会社のイメージアップにつながる自社PR用の1台で導入効果を実感いただきたい」と語る。

 

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