トラックドライバーの時間外労働時間の上限規制によって発生する「2024年問題」。上限規制を守ることにより、運送事業者にとっては従来の売り上げや利益を確保することが難しくなり、また、ドライバーにとっては労働時間が減ることで収入が減少することが懸念されている。これらの課題を解決し、現状の物流サービスを維持し続けるためには、運送事業者による効率化や最適化への取り組みに加えて、荷主企業の協力も欠かすことができない。適正運賃への見直しや、荷役作業の効率化などへの取り組みも必要と言えるだろう。

膜構造建築物において世界トップクラスのシェアを誇り、テント倉庫や荷捌き場テントなど、物流現場で活躍する製品を数多く取り扱う太陽工業(能村祐己社長、大阪本社:大阪市淀川区、東京本社:東京都世田谷区)。同社のテント倉庫「フレックスハウス」は、膜構造により機能的で明るい空間を、短期・低コストで創造する。

ボリューム削減が図られた基礎工事と、システム化された本体工事により、大幅な工期短縮を実現。また、躯体が軽いため、地盤補強費が抑えられるなど建設コストの抑制が可能になる。さらに、膜屋根下では一般建築に比べて約20倍の高照度の環境をつくり出すことができ、照度が高いことで、作業員の思考能力の向上や精神疲労の回復効果が見込まれるという。

また、「フレックスハウス・ワークステーション」は物流の拠点ならびに生産施設の付帯設備として、荷捌き場やトラックターミナルをはじめ、物流製品の一時仮置場、作業場、通路、さらには日除け、雨除け、雪除け、暑さ対策など従業員の健康と生産性を向上させる屋根だ。優れた耐久性をベースに、建設条件に合わせて間口・奥行き・高さを自由に設計できるので、明るい空間を創造するとしている。

同社西日本建築営業本部大阪営業2課長の五十嵐一郎氏(写真右)は、「これから先の物流業界におけるドライバー不足問題に対して、荷さばき場の改善は解決策の候補になるのではないか。また、長距離輸送における営業拠点としてもテント倉庫を活用していただくことはできるはず」と同社製品の有効活用を提案。「問い合わせて頂ければ、個々の相談にも対応させて頂く」と話す。

同課課長補佐の小島弘之氏(同左)は、同社のテント倉庫について「工期が短く済み、環境負荷も低く、初期投資が安く、さらに、もし撤退するときでも現状復旧が容易にできる。2024年問題の改題解決へ、間接的にお役に立てればと思う」と力強く語る。

 

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