東京ト協(浅井隆会長)では昨年、コロナ禍での事業課題の克服に向けて、会員サポートを積極的に行ってきた。その中で浅井会長は、「協会の働きかけにより、エッセンシャルワーカーとして働くドライバーのワクチン優先接種が都に認められたことは、会員事業者から好評を得た」という。

 

東ト協の感染防止対策は、セミナーや委員会、理事会等をオンライン会議ツール併用で開催することを根付かせるとともに、トラックフェスタTOKYOのWeb開催を試みるなど、コロナ禍における柔軟な対応を取ってきた。浅井会長によると、今後はさらに、グループウェア等で支部へ円滑に情報発信していく計画もあり、協会のDX化も徐々に進めているという。

022405

また、コロナ禍で落ち着きをみせていたドライバー不足だが、経済活動の再開で、再び不足の声が聞こえ始めているという。加えて、令和6年から実施される年960時間以内の上限規制の適用まで残り2年となり、生産性の向上と労働時間改善は急務となっている。

 

こうした中、浅井会長は、「コロナ禍によって、ドライバーの労働時間短縮や運賃の底上げも停滞してしまった」と指摘する。その上で、「標準的な運賃の推進を最重要課題として、セミナーなどを通し会員事業者に訴えていく」と決意をみせる。

 

さらに、国を挙げての取り組みが求められている脱炭素社会に向けた「2050年カーボンニュートラル宣言」や、東京都による「ゼロエミッション東京」への対策を講じていくとし、その一環として、同会長は、東ト協が独自に行っているグリーン・エコプロジェクト(GEP)への参加を会員に呼び掛けていくという。

 

東ト協ではこのほか、事業継続計画(BCP)体制の強化や、円滑な事業継承に関する施策など様々な事業を計画しているが、同会長は、「会員のための協会の実現に取り組んでいく」と話し、会員ありきの事業、そして会員重視の協会運営を目指していく。

 

◎関連リンク→ 一般社団法人東京都トラック協会