在庫管理コンサルやシステム構築などに関わる総合的なサービスを展開する瀬戸内SCM(岡本茂靖代表、愛知県名古屋市)。社名は岡本代表の出身地、兵庫県相生市を象徴する瀬戸内海に由来する。大手重機械メーカーで生産管理に携わっていた同氏が独立したのは2015年。「約10年にわたり現場で培ったノウハウ、経験を生かしてみたい。ダメでもメーカーの生産管理なら、いつでも戻れる自信があった」と当時を振り返る。

「在庫が積もって大変」――そんな声に応えるべく、現在WEBサイト「在庫管理110番」を運営。総アクセス数が10万に達する月もあるほど注目を集め、セミナー等でも情報発信している岡本代表は、適正在庫の維持・属人化の解消に向けた仕組みづくりを、物流DXを意識しながらシンプルに提案している。

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在庫過多見直しの最大のメリットを「資金効率が良くなること」とする同氏の根底にあるのは「もったいない」という考え方。在庫の整理は現金化であり、ヒト・モノ・カネ、場所に時間…これらをより価値あるものにするため、企業が抱える課題・無駄を見つけ出し解決に導くが、「システム屋ではない」と断言する同氏は「システムに組み込んだ方が良いかどうかは、費用対効果や作業効率、発展性を考えてから」と柔軟に対応する姿勢を示す。

その上で同氏が勧めるのは「データの活用」。「データを分析すれば、将来の効率化につながる。手間が省ければ、人の時間がとれるようになる。クリエイティブで価値を生む仕事に時間を充てられるため、利益も上がる」と話し、自身のアドバイスにより改善された事例を語る笑顔にもぶれない軸をのぞかせた。

 

◎関連リンク→ 在庫管理110番