きちんと理解を「性別」ハラスメント
一般的に男性社会と言われるトラック運送業。近年では女性のトラックドライバーや倉庫作業員なども増えつつあるが、やはり圧倒的に多いのは男性だ。そのような職場で、男女がともに気持ちよく働くには、固定的な性別役割分担意識に基づいた発言や行動はあってはならない。
総合転職エージェント会社はこのほど、全国の転職希望者約600人を対象に、職場の「ジェンダーハラスメント」についてアンケート調査を行った。
対象者に現在(直近)の会社は男女平等であると感じるか聞いたところ、「とても感じる」「やや感じる」と回答した人は合わせて49.1%となった。また、対象者に現在(直近)の会社でダイバーシティの推進や男女平等につながる取り組みはされているかと聞いたところ、「はい」と答えた人が20.1%、「いいえ」と答えた人が43.3%、「わからない」と答えた人が36.5%となった。
「はい」と答えた人に会社で行われている具体的な取り組みを尋ねると、「男女問わず育児休暇、子どものための休暇の認可、推進」や、「昇進・昇給の評価が平等。ハラスメントに対する処罰内容がハッキリしている」などが挙がった。一方で「いいえ」と答えた人で、会社に取り組んでほしいことを聞くと、「女性役員をもう少し増やしてほしい」や、「コンプライアンス基準の明確化」「男性の育児休暇取得の推進」などが挙がった。
対象者に、現在(直近)の会社で「男性/女性だからこうするべき」といったことを言われたり、強制されたりしたことはあるか聞いたところ、「よくある」「たまにある」が合わせて30.4%、「あまりない」「まったくない」が合わせて69.6%となった。実際の発言については、「プライベートの執拗な詮索」「男だから遅くまで残業しても大丈夫などの考えを押し付けられた」「女性だから気が遣えなくてはならない、細かいことが得意でなくてはならない、と言われる」など、性別を理由とした業務や対応の強要、プライベートへの過干渉といった意見が挙がった。
ハラスメントは、労働環境を悪化させる大きな問題の1つであり、社員のモチベーションを低下させ、業務遂行に悪影響を与える。たった1人の行動であっても、企業の印象を悪化させ、最悪の場合倒産にまで追い込まれる可能性もある。
ハラスメントは許されないという当たり前のことを全社員がきちんと理解することが、コンプライアンスが徹底できる企業をつくるためには大前提として必要だ。
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