拙著『入門 物流現場の平準化とカイゼン』(鈴木邦成著、日刊工業新聞社、1980円)が刊行されました。

工場、倉庫、部品センターなどの製造業の物流現場では、さまざまなかたちでムダ、ムラ、ムリが発生することがあります。効率化を常に意識していても、根本的な方針に誤解や矛盾があったり、現場指示に統一感がなかったりすれば、改善活動も立ち往生することになります。

 

そこで本書では物流現場で発生するムダ、ムラ、ムリを平準化の実践により解決し、作業標準化を実現していく道筋をわかりやすく解説しています。作業手順に基づいて行い、仕事量のバラツキをなくした均一的で高レベルな物流品質の達成が目標となります。物流工程で発生するバラつきを最小限に抑えることで、入荷、ピッキング、仕分け、梱包、出荷といった一連の物流工程の平準化が可能になるのです。

 

第1章では、製造業などの物流現場の効率化にあたっての課題を整理し、平準化を行うことによって得られる効果とその実践におけるポイントを解説しています。

 

第2章では、工場の物流工程、倉庫、部品センターなどで気がつかないうちに発生しているムダ、ムラ、ムリなど解消するために、「いかに平準化を推進していくか」解説しています。

 

第3章では入出荷に関する一連の作業手順について、第4章では仕分け・ピッキング作業の効率化について、第5章では、それぞれ平準化のポイントや方針について、それぞれ解説しています。

 

そのうえで第6章では各工程を見回して、全体最適の視点から物流量と作業量の平準化により作業現場の課題がどのように改善されていくかを実践的な視点から紹介、解説しています。

 

さらに第7章では平準化の進ちょく度をKPI(重要業績評価指標)を用いてチェックしている事例を紹介します。

 

最後に第8章では標準化への道筋をふまえて平準化を推進し、現場のバラつきを解消した事例を紹介しています。

 

本書を読むことで工場における物流工程の平準化から標準化にいたるプロセスと実務についての理解がより一層深まりことを確信しています。

 

興味のある方には一読をお薦めいたします。