冬の寒さが厳しさを増す松江市では、温かい鍋料理の材料を求める買い物客が増加しています。あるスーパーでは、つくね団子用の鶏ひき肉を手に取る方の姿も。この店では鶏むね肉から作られたひき肉が使われていますが、実はこの鶏むね肉の市場価格に注目すべき変化が起きているのです。

 

「低価格で高栄養価」というイメージが定着していた鶏むね肉。しかし最近では、従来より高価だった鶏もも肉との価格差が大幅に縮小しています。精肉バイヤーによると、かつては「価格の優等生」と呼ばれた鶏むね肉の仕入れコストが、コロナ禍前と比較して約1.8倍まで跳ね上がったとのこと。以前はもも肉の半額程度だったのが、今ではほぼ同等の価格帯になりつつあります。

 

この価格上昇の背景には、健康志向の広がりによる需要増加と、物流費の高騰という二つの要因があるようです。それでも、調理の汎用性の高さから鶏むね肉の人気は衰えておらず、サラダチキンやヘルシー鍋の食材として冬場の需要も見込まれています。

 

あるカフェでは、タイ料理「ガパオライス」に鶏むね肉のひき肉を使用。さっぱりとした口当たりが女性客に特に好評で、「どんな味付けにも合う」と評判です。このお店では原材料費上昇にもかかわらず、過去2年間は価格を維持して提供を続けています。

 

あなたの食卓でもよく使う鶏むね肉、最近値上がりを感じていませんか？物価高が続く今、ヘルシー志向の強い食材にも値上げの波は避けられない状況となっているのです。

 

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