物流業界では2025年問題が注目されています。ドライバーの安全確保のため労働時間制限が導入されますが、現場からは困惑の声が上がっています。人材不足の状況下で、作業時間が限られると荷物処理が追いつかず、収入減少を嘆くドライバーも少なくありません。

 

「高収入が得られる仕事」という長距離ドライバーのイメージは、実は過去の話です。確かに長時間勤務で総支給額は多く見えましたが、時給換算すれば決して高くなく、多くの場合賞与もありませんでした。現在では、稼ぎを求めてこの職業を選ぶ方はほぼ皆無でしょう。

 

では、厳しい労働環境と見合わない報酬にもかかわらず、この仕事の魅力とは何でしょうか？対人関係が少なく、運転が好きな方には向いています。採用の間口も広く、日本の物流を支える重要な役割というやりがいも感じられるでしょう。しかし、誰もが適性を持つわけではありません。

 

適性の第一は、自動車への愛着です。車両を大切にする気持ちは安全運転につながります。第二に、輸送品の価値を理解できることが重要です。会社の車で顧客の荷物を運ぶという基本姿勢を忘れると、粗暴な運転に走りがちです。第三に、プライドと忍耐力が必須です。「簡単な仕事」と思われがちですが、実際には高い技術と精神力が求められ、学歴より責任感や常識が重要となります。

 

この仕事は単なる運転技術だけでなく、輸送物への責任感と細心の注意が不可欠です。愛情と誇りを持って取り組める人だけが、この重要な職業に適しているといえるでしょう。

 

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