オーサムエージェント 代田晴久社長「若年層との接点強化へ」

昨年12月、求人サイト「ドラピタ」を運営するオーサムエージェント(名古屋市東区)の代表取締役社長に就任した代田晴久氏は、物流業界に特化した人材マッチングの可能性を広げるべく、自社サービスの見直しと発展に注力している。「トラックドライバーを憧れの職業へ」をキーワードに、若年層へのアプローチや情報基盤の強化など、新たな取り組みを加速中だ。
代田氏は、リクルート代理店に新卒入社し、19年9か月にわたり営業の第一線で各業界の採用活動を支援。のちにライフサービスプラットフォーム事業を展開するじげんグループに参画し、名古屋を拠点に活動を開始。さらにはオーサムエージェントの経営も担い、求人メディアひとすじに27年間、人材サービスにおける実績を積み上げてきた。
「求人そのものの質」にこだわる同社では、ドライバーが求める情報を丁寧に反映した求人票づくりと、それを支える制作チームへの人的投資が成果に結びついており、実際の応募数や反響にも好結果が表れている。
一方で、「既存の求職者に向けた転職支援にとどまり、潜在層への訴求ができていなかった」と代田氏は課題を指摘する。業界が抱えるドライバー不足という根本的な問題に対応するため、新たにTikTokでの企業紹介動画の配信や、LINEとの連携による会員化、アンケートによるユーザー理解など、若年層との接点を意識した施策に着手。会員登録による情報蓄積やマッチング制度の精度向上にも力を注ぎ、求職者にとって応募しやすく、企業側も温度感を持って採用に向き合える仕組みづくりを目指している。
「子どもたちが憧れる仕事にするには、まず親世代がいきいきと働く姿を見せられる環境が必要」と代田氏。採用をゴールとせず、長く働ける業界にしていくことが、オーサムエージェントの夢であり目標だと語る。
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