輪止めの落下対策 「ロープは必須」

本紙・物流ウィークリーでは、トラックドライバー情報サイト「ブルル」の協力を得てドライバーが輪止めをどのように収納しているのか調査を行った。
多かったのが、「ブラケットなどの収納用具をサイドバンパーに付けている」という声。「段差で飛び出さないようにストッパー付き」との意見が多数。なかには、ブラケットを自作しているドライバーも。「バウンドしても落ちないように横に付けている小さいフックにゴムで止めている」と抜かりのない様子。
「助手席・運転席の足元」など「キャビン内部に置いている」という声も聞かれた。「助手席側の前輪に輪止めするのが社内規定」と話すドライバーは、「以前は運転席側だったが、出発前に輪止めを外す際、周りを再確認できることから助手席側になった」と理由を説明する。
別のドライバーは、「助手席側に輪止めをさせるのは近年の傾向だが、個人的には悪手だと思う」と指摘。「もともと輪止めしない人は余計に手間がかかるのでやらないし、そんな人は車両一周もしないから」と分析する。
いずれの収納方法も多くあがったのが、「跳ねたら落ちるからロープは必須」という意見。「外し忘れたまま発進して弾き飛ばしたことがある」経験を持つドライバーは少なくなく、「輪止め2つを紐で結んだうえでフックを付けておけば、そのような事故も防止できる」との声が寄せられた。
また、「輪止め必須の工場に出入りしているが、外し忘れて吹っ飛ばしたり割ったりしているのをよく見かける」「平台車のトレーラは、台車の上に適当に道具を置いて走行しているのをたまに見かけるので危ないなぁと思う」と危険なケースを見聞きすることも多い様子。
あるドライバーは、「予備車に乗ったとき、ブラケットのストッパーが壊れていて、高速を走行中に飛び出して、紐でかろうじてぶら下がっていたことがあった。サイドバンパーにゴンゴン当たる音で気づいたので、他車に迷惑をかける前で良かった」と振り返る。
別のドライバーは、「高速道路に輪止めが落ちているのをよく見かける。ニュースになった今回のケースはドライブレコーダーに映ったことで判明しただけで、加害者が見つからず泣き寝入りになっていることも多々あるはず」と指摘した。