ヤマト運輸、根室交通、くしろバス 客貨混載の本格運行を開始
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Image: weekly-net.co.jp
ヤマト運輸(阿波誠一社長、東京都中央区)、根室交通(岡野将光社長、北海道根室市)、くしろバス(深谷晋也社長、同釧路市)の3社は2日から、根室交通とくしろバスが根室―釧路間(釧路線)で共同運行する都市間バス「ねむろ号」を活用し、ヤマト運輸の宅急便を輸送する「客貨混載」の本格運行を開始した。
輸送の流れは、ヤマト運輸釧路西営業所(釧路市)に到着した厚岸町行きの荷物を、ヤマト運輸のドライバーがくしろバス本社(同市)まで輸送。ねむろ号のトランクルームに荷物を積み込み、根室交通のドライバーが同町まで輸送し、最後にヤマト運輸厚岸営業所(厚岸町)と、ねむろ号の停留所「茶内」(浜中町)でヤマト運輸のドライバーに荷物を引き渡して完了。
これにより自治体は地域住民の生活に重要な交通インフラを維持でき、根室交通・くしろバスは都市間バスの維持存続に向けた安定的な収入源の確保となる。ヤマト運輸は、安定的な輸送力確保や一部荷物の配送リードタイム短縮、温室効果ガス排出量の削減が実現するという。
さらに、バスの運行ルートに近いヤマト運輸の営業所にバスが立ち寄るため、ドライバーとの時間調整を不要とし、バスの運行ダイヤへの影響も抑制、バスの大容量トランクルームを貸切利用するため、複数種類(常温・冷蔵・冷凍・お買い物便)のコンテナを効率的に積載可能だ。
ヤマト運輸の齊藤公平道東主管支店長は、「根室市から、バスの運行継続に課題があるとの話を受け、客貨混載の運用を開始した」と述べた。根室市総合政策室交通政策主幹の前田純志氏は、「存続に向けた客貨混載の本格運行は、路線の付加価値を生み出すため官民が連携して取り組んできた成果」と話す。
◎関連リンク→ ヤマト運輸株式会社