【中四国】中国、四国に拠点を置く小売り大手のイズミ(広島市東区)、フジ(同南区)とイオンリテール(千葉市美浜区)の3社はこのほど、遠隔地の店舗への共同配送を始めた。物流の課題を小売り、物流の両業界が協力し解決することを目指す中四国物流研究会の活動の1つ。

 

今回、フジとイオンリテールのトラック各1台の空きスペースを活用。イオン広島物流センター(同安佐南区)で、イズミで積みきれなかった荷物も積載し、約160km離れた島根県出雲地区の5店舗に届ける。2月から週に1回、荷物量が比較的少ない月曜日に運行を開始。走行距離は1年あたり1万7680km、CO2排出量は11トンの削減を見込む。事務局によると、同様の取り組みは山口県でも検討中だという。

 

同会はイズミとフジ、ハローズ(広島県福山市)を中心に小売り12社、物流業ではムロオ(同呉市)とイオングローバルSCM(千葉市美浜区)が参加し昨年4月に発足。現在は、シモハナ物流(同安芸郡坂町)などが加わり18社で構成している。

 

昨秋に活動を本格化させた。空車となる帰り便の有効活用やマテハン回収の協働化、繁忙期に統一規格容器「標準クレート」の在庫情報を共有するなど、輸送効率の改善に取り組んでいる。