キリンビールは、「2024年問題」に対応するため、名古屋工場の自動倉庫の増強で「新自動ラック」を導入すると発表。入出庫口数の増設と出庫スピードを従来比2倍に向上させることで、荷待ち時間をトラック1台あたり14分削減する。

 

また、「レイヤー自動ピッキング装置」を導入。従来は、『棚に置かれた製品保管ラックまで移動し、フォークリフトで製品を取り出し、出荷パレットに載せて整える』といった一連の作業を人手で対応していたが、同装置の導入により、階層単位での自動ピッキングになり、約半分の人手で済むようになる。ピッキングパレットが減ることでトラックへの積み込みの生産性も上がり、同5分の削減に寄与するという。

 

いずれも今年6月に完成し、試験運用を経て同9月から稼働する予定。

さらに、キリンビバレッジの清涼飲料で使用していた保管スペースを酒類倉庫として整備し、酒類保管スペースを拡張。繁忙期に不足していた物流拠点能力を強化することで、慢性的に使用していた場外倉庫の使用を抑制し、工場と場外倉庫の横持ちを約2000運行減らす。また、工場内に入構するトラックが減り混雑が緩和することで、同4分の削減になるという。

 

キリンビールではドライバーの荷待ち・荷役時間を短縮し、待機時間の削減を推進するこれら一連の取り組みに、約10 億円を投資するとしている。

 

◎関連リンク→ キリンホールディングス株式会社