F―LINE(本山浩社長、東京都中央区)では、3月から中部・関西地区から九州への「定期海上輸送」をスタート。物流課題を解決するためF―LINEプロジェクトは、メーカー6社(味の素、カゴメ、日清オイリオグループ、日清製粉ウェルナ、ハウス食品グループ本社、Mizkan)とF―LINEの物流未来研究所が中心になって取り組んでいる。

プロジェクトでは、長距離・中距離輸送の課題の解決策として、中継リレー輸送や鉄道・海上輸送など16モデルを設計。そのうち8モデルが現在稼働している状況だという。

今回の海上輸送では、これまでも海上輸送はメーカー各社の輸送手段の1ルートとしてあったが、今回の定期輸送は毎日(月~土)1便以上の枠を確保した。トラックとともにドライバーがフェリー船に乗り込む有人と、コンテナのみの無人で荷物を輸送する場合に分かれ、現在はコンテナのみの無人が多い。

物流未来研究所の平智章所長、坂本卓哉次長、そして浦澤真司輸送企画部長は、昨年10月から計画し3月から始まったこの定期便について、「海上輸送は、CO2削減や、陸上輸送との並立によるBCP対策としての面もある」と説明する。

また、「フェリー輸送では比較的空いている便や混雑している便があるため、荷物の調整はタイミングもあり難しかった」と振り返る。

同社では現在、長距離輸送の8割以上でモーダルシフトが進んでいる。今後は中距離をどれだけ変えていくか」と課題をあげており、「ハードルは高いが、輸送を変えていく必要がある」としている。

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