霧と雨に翻弄される日本のモータースポーツ界 – 海外選手の驚きと最年長ドライバーの本音

富士スピードウェイのスーパーフォーミュラ第10戦が濃霧により中止となった。この事態に国内外のドライバーから様々な声が上がっている。実は、気象条件による競技中断は日本のサーキットで珍しくない現象だ。過去にも雨や霧の影響でレースが途中終了したケースが複数存在する。

「日本特有の現象ではないか」と語るのは英国出身のザック・オサリバン選手だ。彼の母国でも朝霧は出るものの、通常は短時間で消えるという。デンマーク人ラスムッセン選手も、霧によるレース中止の経験が乏しいと驚きを隠せない様子だった。

世界各国のサーキットを知る元F1ドライバーの小林可夢偉選手は、ベルギーのスパ・フランコルシャンの変わりやすい天候について言及。「一度のレースで雪も雨も晴れも全部体験した」と振り返る。一方で「10月の富士は予測不能」とも指摘している。

今回の中止を受け、最終戦の鈴鹿で3レース制を採用する可能性も浮上。この案に対して39歳の小林選手は「ご勘弁を」と苦笑い。「最年長の私にはきついですよ」と本音をのぞかせた。耐久レースでの活躍を称賛されても、「年齢のことを忘れていませんか？」と返す姿に、トップアスリートの素顔が垣間見える。

欧州では極端な気象条件でもレースが実施されることが多いが、日本では安全面を重視して中止判断が下されるケースが目立つ。あなたはこの文化の違いをどう思うだろうか。選手の安全と観客の期待、どちらを優先すべきか、モータースポーツの永遠のジレンマが今回も浮き彫りとなった。