あなたの乗る車が、さらに環境に優しくなるかもしれません。富山県立大学と共同研究を進めてきたGXミネラルズ（林化成グループ）が、次世代型の鉱物素材を開発したのです。「DIA」と名付けられたこの新素材は、自動車部品の軽量化を可能にする画期的な添加剤です。

 

鉱石由来のタルクを特殊加工した「DIA」は、従来品と比べて形状比が1.7倍も向上し、少ない量で高い効果を発揮します。この革新的な素材を車の樹脂部品に活用すると、重量を5%も削減できるのです。燃費向上に直結するこの技術は、環境保護にどう貢献するのでしょうか？

 

開発元によれば、2030年までに100万台の車両に採用されれば、年間10万トン相当の二酸化炭素排出削減が見込めるといいます。また、現在広く使われているガラス繊維の代替素材としても優れており、製造過程での環境負担も大幅カットが期待できます。

 

製造工程においても環境配慮は徹底されています。中部電力ミライズと協力し、再生可能エネルギーによる電力供給やカーボンオフセットガスの活用で、生産時の環境負荷をゼロに近づける取り組みを進めています。

 

2026年3月の工場稼働に向け、地元金融機関や化学商社など複数企業とのパートナーシップも構築済み。自動車産業だけでなく、幅広い製造分野での活用が期待される新素材の登場に、私たちの生活はどう変わるでしょうか。環境と経済の両立を実現する技術革新に、今後も注目していきたいですね。

 

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