オフィス用品の大手通販会社アスクルが、デジタル攻撃の被害からの回復に向けて一歩を踏み出しました。11月12日、企業向けプラットフォーム「ソロエルアリーナ」において、ウェブ経由でのオーダー受付が再開されたとの発表がありました。これまでFAXのみで限定的に受け付けていた事務用品・衛生用品に加え、医療現場で必要とされる消毒エタノールや注射針といった医療関連商品も購入可能となります。

 

皆さんが事業運営に必要な商品を入手する際の選択肢が広がりましたが、完全復旧への道のりはまだ続きます。法人向けサービスが本来の機能を取り戻すのは早くても12月上旬以降の見込みです。個人消費者が利用する「LOHACO」については、いつから再開できるか未定の状態が続いています。どのようなタイミングで再開されるのか、気になりますね。

 

この混乱は10月19日に発生した「ランサムウェア」と呼ばれる身代金要求型のコンピューターウイルス攻撃に端を発しています。同社は徐々に機能回復を進め、10月29日には東京都江東区と大阪市の拠点で特定顧客向けにFAX注文の受付を始めました。11月7日には仙台市や福岡市を含む計7拠点での出荷作業も再開されています。しかし、現在の配送能力は通常時の10〜20%程度にとどまっており、お届けまでに通常より長い時間がかかる可能性があることをご了承いただく必要があります。

 

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