トラックの事故の傾向

今日のお題はこれじゃよ。
ドラ博士
トラックの事故って、他人事じゃないですよね。事故を起こした際の損害賠償だったりも気になりますし…。
ドライバーさん
傾向を知っていれば自分で対策を考えられるし、自分に降りかかる賠償やらを知っておくことで気持ちが引き締まるからの。
ドラ博士
トラックの事故は…運転歴10年以上のベテランに多い…んじゃよ。
え?!意外…。
ドライバーさん
運転に不慣れなドライバーが起こしそうなイメージじゃけど、ベテランドライバーほど注意が必要なんじゃよ。
ドラ博士
あー…。油断大敵とか勝って兜の緒を締めよ、ってヤツですね。教訓はこうしてできるんですねぇ。
ドライバーさん
ンム。まさしくそれじゃの。んで、交通違反のうち、漫然運転、脇見運転、動静不注視、安全不確認といった安全運転義務違反で全体の8割を占めるんじゃ
ドラ博士
なんか言われてもピンと来ないですね…。わき見運転はわかりますけど。
ドライバーさん
んじゃ、詳しく説明するぞい。 まずは【漫然運転】じゃ。
これは運転中に運転以外のことを考えていたり、ぼんやりしてたり、ラジオ放送に聴き入っていたなどが理由で、注意力散漫になって事故を起こすケースじゃよ。死亡事故の原因として最も多いんじゃよ。
ドラ博士
あー…。考え事してたりして脳みそトリップしちゃうやつですね……。考え事をしていて、はっと我に返って周りが見える、って経験は僕もあります。
ドライバーさん
例えば信号を見落とす、ブレーキが間に合わない、カーブや障害物、歩行者に気づかない、こういったことが事故に繋がっちゃうんじゃ。
対策としては、しっかり休憩を取る、疲れを残さないってのが大事じゃよ。他にも音楽を聞く、スマホはドライブモードにして目に見える場所に置かない、ガムを噛む、なんてのが有効じゃよ。
ドラ博士
僕も運転中はよくガム噛みますね。
ドライバーさん
次に【脇見運転】じゃ。
これは何かを落として拾おうとしたり、カーナビや標識に意識が行き過ぎたり、目的地を探してたり、風景に意識が行ってしまったりついスマホの着信でスマホに意識が行っちゃったりして追突事故を起こしてしまうケースが多いんじゃ。
特にながらスマホは絶対ダメ!
携帯電話使用時の交通事故の死亡率はなんと約2.1倍も高まるというデータもあるんじゃ!
見通しが良い直線道路は特に危険じゃから気をつけねばならんよ。
ドラ博士
なんか2秒まではセーフって聞いたことがあるんですが。
ドライバーさん
アウトに決まっとるじゃろ。
運転中に何かをちらっと見て、はっとなって前を見るまでが大体2秒だといわれとるから その影響かもしれんけど、
例えば時速40キロで走ってた場合、2秒で22mも進んじゃうんじゃよ。
2秒間目を瞑って運転するって考えたらどのくらい怖いかわかると思うぞい。
ドラ博士
あ、それはちょっと怖くてできないかも…。なるほど、そう考えるとめちゃくちゃ怖いですね。
ドライバーさん
ンム。んで、次は【動静不注視】じゃ。
ドラ博士
聞きなれない言葉ですね。
ドライバーさん
【だろう運転】の方が馴染みがあるじゃろ。「止まってくれるだろう」「譲ってくれるだろう」「渡らないだろう」「出てこないだろう」「行けるだろう」。
道を譲って貰ったからと右折したら対向車の陰からバイクが出てきたとか。
横断歩道にお年寄りがいて止まってるから出てこないだろうって思ったらまさかのタイミングで渡り始めたとか。
この道は普段誰も通らないからと一時停止無視したら自転車が飛び出してきたとか。
こういう、~だろうってので事故を起こすと動静不注視じゃ。
ドラ博士
あー…。
ドライバーさん
【だろう運転】の改善策は、~だろう、を~かもしれない、に変えることが大事じゃよ!
道を譲って貰ったけど、わきからバイクが出てくる「かもしれない」。
横断歩道にいるお年寄りは直前で渡ってくる「かもしれない」。
普段人が通らない道だけど自転車や人が飛び出してくる「かもしれない」。
常に「かもしれない」を意識することで事故は未然に防げるんじゃ!
ドラ博士
かもしれない、かもしれない…。肝に銘じます。
ドライバーさん
最後に【安全不確認】じゃ。
一時停止や徐行をしたものの、周囲の安全確認を怠ったために事故に繋がるケースじゃよ。
特にトラックの脇をすり抜けようとするバイクや自転車は要注意じゃ!
ドラ博士
あー、あれ、怖いんですよね。死角に入って見えなくて、ドキッとする時があります。
ドライバーさん
乗用車と違いトラックは死角も多いんじゃよ。
最徐行でも内輪差で巻き込む恐れがあるからの。一時停止して先に譲るのも事故防止につながるんじゃよ。
だから、曲がるときはミラーだけでなく目視で確認をする。
後は停止中にトラックのすぐ前を横断する歩行者、バックする前に後ろを通過する車や自転車、歩行者にも気をつけねばならんのじゃ。
左右に余裕を持つことも事故防止につながるぞい。
ドラ博士
慎重すぎるくらいが丁度よさそうですね。
ドライバーさん
んで、最初に戻るけども、どれも気の緩みや慣れでやらかしてしまうケースが多いんじゃよ。
ドラ博士
確かに免許取り立ての時や慣れないトラックを運転する時は、ボーっとする余裕もないですし、いい意味で緊張感がありましたね。 ミラーOK,後方OK、なんてやってた覚えがあります。
ドライバーさん
全日本トラック協会が2022年の7月に発表した統計資料によると、トラック事故の件数は過去10年で減少傾向にあるんじゃけどねー。
平成18年に起きたトラック事故件数は30,328件あったんじゃが、平成27年には16,156件と、約半数にまで減っているんじゃよ。
ドラ博士
でも、トラック限定してその数だと、少ないとは言えないですよね。
ドライバーさん
そうじゃね。トラックの事故は起きた時の被害も少なくはないからのぅ。
通行止めになったり、場合によっては消防車が出る事態になったり、トンネルが封鎖されたり、自分だけでなく自分の会社や取引先、巻き込んだ人たち、ニュースで報じられる規模になったら大惨事じゃからね。
ドラ博士
仮に事故を起こした場合、損害賠償って発生しますよね。この場合責任ってドライバーにも発生するんですか?
ドライバーさん
トラックで事故を起こした場合、損害賠償は会社だけでなくドライバーにも生じるんじゃ。
んで、使用者、つまり事故を起こしたドまずライバーは人身・物損両方の賠償責任を負うんじゃよ。
これは民法第709条で定められとるんじゃ。
ドラ博士
えッ!?
ドライバーさん
なんとなく全額会社が負担するって思っとる人もいるっぽいんじゃけど、何ならトラック壊したからってんで会社から請求されるケースもあるんじゃよ。
ちなみに企業側も雇ってる人が事故起こした場合賠償責任が発生するんじゃ。これは民法第715条に記載されとるよ。
ドラ博士
ひぇ…
ドライバーさん
ただし、会社に賠償責任が生じるのは、正当な業務中に事故が発生した場合のみじゃよ。飲酒運転や時間業務外における無断での社用車利用時などは会社に賠償責任は生じんからの。
ドラ博士
その場合は全額負担、と。まぁ、さすがにそれは当然ですよね。
ドライバーさん
いくら保険が下りるつっても場合によっては自腹切ることもあるからの。何より事故を起こさんことが重要じゃね!
安全運転を徹底する、ベテランこそ初心に返って運転することが大事じゃな、万が一の事も考えて自賠責だけではなく任意の保険に入ることをお勧めするぞい!
ドラ博士
起きてからでは遅いですもんね。備えあれば患いなし。
ドライバーさん
ンム。事故は命や健康ばかりでなく、仕事や信頼、財産など、あまりに多くのものを失うことになるんじゃ。ドライバーは「自分は危険なものを運転しているんじゃ」という意識を常に忘れることなく、安全運転を心がけるんじゃぞい!
ドラ博士

大変お待たせしましたっ!!申し訳ありません!
次回は2/1更新予定です。