運送会社の経営者が共通して持つ3要素
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これから新しく運送会社を立ち上げたい方や経営者になる方法に興味がある方もおられると思います。筆者は36年間の運送会社向け経営コンサルティングの過程で数多くの経営者と接してきましたので、その経験から運送会社の経営者になるために必要なことを3つ挙げてみたいと思います。
運送業の経営には最重要な3要素があります。その3要素とは「営業管理」と「労務管理」、および「安全管理」の3要素です。それらのどの要素を欠いても安定的な経営を維持することはできません。
逆に言えば、運送業の経営には学歴も年齢も無関係であり、運送業の管理者やドライバーの経験はあれば有利ですが、業界経験も必須ではありません。運送業の許可申請の際には役員に対する簡単な試験が実施されますが、申請手続き自体は専門家に依頼すればさほど難しくありません。
何と言っても上記3要素が成功に向けた最大のキーポイントになります。
最初の「営業管理」とは、顧客に対してどのように営業を行うかです。例えば、運賃や料金をいくらにするか、運送サービスの中身をどうするか、他社とどのように差別化を図るか、必要な車両やドライバーをどのようにして揃えるか、という点になります。
取引を取りたいとの思いで低運賃を売り込むとすぐに経営が行き詰ります。新しく運送会社を立ち上げる際には、適正な運賃で取引ができる荷主の開拓が最重要であり、自社のアピールポイントを明確にして徐々に質の良い取引先を広げることが必要です。
また財務面の管理も怠らず、車両別の損益を日々管理し、月次で営業成績をチェックしながら進めていくことが重要です。
次に「労務管理」とは、ドライバーや事務員、配車係などの確保と指導・育成です。最低車両5両に見合う数のドライバーと運行管理者が揃えば会社の立ち上げ自体は可能ですが、問題は社員の質です。言葉遣いやマナー、運転動作等に問題があり、荷扱いも雑であれば荷主はすぐに取引を停止して他社に切り替えてしまいます。いかに質の良い社員を集められるかが最重要なポイントです。
また近時は働き方改革により労働基準法や改善基準告示等の法改正が立て続けに実施されており、コンプライアンスの観点からも労務管理の重要性が増しています。就業規則や賃金規程その他諸規定については社員を一人でも雇用した段階でしっかりと定めておく必要があります。
また労働時間管理も行政監査で厳しく見られますので、最初は労務の専門家にアドバイスを求めながら管理方法を整備しておくとよいでしょう。
3つ目の「安全管理」とは、文字通り車両事故や商品事故等を発生させず、安全確実に配送業務をこなすことです。安全管理は普段どれだけ注意しても事故をゼロにすることが難しい分野であり、会議等で注意するだけでは達成できません。デジタルタコグラフやドライブレコーダー等の機器も利用し、事故を未然に防ぐ管理が必要になります。
また研修や日常の指導においてドライバーとよくコミュニケーションをとり、点呼時には個人ごとに体調をチェックするなど、毎日の繰り返し指導・管理が必要です。
最近は軽貨物運送事業で個人事業主として独立するドライバーも増えているようですが、インボイス制度の開始など、個人事業主を取り巻く環境も厳しくなっていきます。ドライバー経験を活かして、運送会社を新規に立ち上げ、トラック運送会社の経営者になりたいという夢を持っている方は、挑戦されるとよいと思います。その際は前述した3要素についてよく検討して進めてください。
運送業の経営には最重要な3要素があります。その3要素とは「営業管理」と「労務管理」、および「安全管理」の3要素です。それらのどの要素を欠いても安定的な経営を維持することはできません。
逆に言えば、運送業の経営には学歴も年齢も無関係であり、運送業の管理者やドライバーの経験はあれば有利ですが、業界経験も必須ではありません。運送業の許可申請の際には役員に対する簡単な試験が実施されますが、申請手続き自体は専門家に依頼すればさほど難しくありません。
何と言っても上記3要素が成功に向けた最大のキーポイントになります。
最初の「営業管理」とは、顧客に対してどのように営業を行うかです。例えば、運賃や料金をいくらにするか、運送サービスの中身をどうするか、他社とどのように差別化を図るか、必要な車両やドライバーをどのようにして揃えるか、という点になります。
取引を取りたいとの思いで低運賃を売り込むとすぐに経営が行き詰ります。新しく運送会社を立ち上げる際には、適正な運賃で取引ができる荷主の開拓が最重要であり、自社のアピールポイントを明確にして徐々に質の良い取引先を広げることが必要です。
また財務面の管理も怠らず、車両別の損益を日々管理し、月次で営業成績をチェックしながら進めていくことが重要です。
次に「労務管理」とは、ドライバーや事務員、配車係などの確保と指導・育成です。最低車両5両に見合う数のドライバーと運行管理者が揃えば会社の立ち上げ自体は可能ですが、問題は社員の質です。言葉遣いやマナー、運転動作等に問題があり、荷扱いも雑であれば荷主はすぐに取引を停止して他社に切り替えてしまいます。いかに質の良い社員を集められるかが最重要なポイントです。
また近時は働き方改革により労働基準法や改善基準告示等の法改正が立て続けに実施されており、コンプライアンスの観点からも労務管理の重要性が増しています。就業規則や賃金規程その他諸規定については社員を一人でも雇用した段階でしっかりと定めておく必要があります。
また労働時間管理も行政監査で厳しく見られますので、最初は労務の専門家にアドバイスを求めながら管理方法を整備しておくとよいでしょう。
3つ目の「安全管理」とは、文字通り車両事故や商品事故等を発生させず、安全確実に配送業務をこなすことです。安全管理は普段どれだけ注意しても事故をゼロにすることが難しい分野であり、会議等で注意するだけでは達成できません。デジタルタコグラフやドライブレコーダー等の機器も利用し、事故を未然に防ぐ管理が必要になります。
また研修や日常の指導においてドライバーとよくコミュニケーションをとり、点呼時には個人ごとに体調をチェックするなど、毎日の繰り返し指導・管理が必要です。
最近は軽貨物運送事業で個人事業主として独立するドライバーも増えているようですが、インボイス制度の開始など、個人事業主を取り巻く環境も厳しくなっていきます。ドライバー経験を活かして、運送会社を新規に立ち上げ、トラック運送会社の経営者になりたいという夢を持っている方は、挑戦されるとよいと思います。その際は前述した3要素についてよく検討して進めてください。
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