春からトラックドライバーになられた方や、ドライバー未経験者でこれから運送会社に勤務したいと考えている方の中には、仕事になじめるか不安に感じる人もおられると思います。運送業の現場でよく使われる業界用語を理解しておくと、上司の指示や仕事仲間の会話が理解しやすくなりますので、覚えておくとよい用語を5つ挙げてみたいと思います。

①宵積み(よいづみ)、朝積み(あさづみ)

宵積みとは翌日配送する荷物を前日のうちにトラックに積み込んでおくことです。通常は前日の配送業務が終了した後、夕方以降に積込作業を行うので、「宵積み」と言います。
これに対して朝積みは配送当日の朝に積込作業を行うことを言います。配送時刻が朝早い場合は前日中に宵積みを行っておくと安心なので慣習的に行っている運送会社もあります。一方、宵積みは長時間労働の一因にもなるため、最近は荷主と話し合い、宵積みから朝積みに変更している会社も増えてきました。



②横持ち(よこもち)、縦持ち(たてもち)

横持ちとは、同一企業内の工場~倉庫間、倉庫~店舗間、店舗~店舗間など指定された区域間で荷物を移動させることを言います。企業間等の配送業務と区別して使われる用語です。繁忙期に店舗間で在庫調整が必要になる場合などに急な依頼が入ることがあります。また狭い道路で大型トラックが入れない場合などに小型トラックに荷物を積みかえて配送することがあり、これも横持ちと言うことがあります。
一方、縦持ちとは高層ビルに入居する企業への配送など、建物内の上下移動を伴う業務のことを言います。エレベーターの待ち時間や階段を使った配送等が発生することもあります。



③ヨンサンマル

ヨンサンマルとは連続運転時間4時間につき30分の運転中断時間を設ける改善基準告示の規制のことです。4時間につき30分なので俗に「ヨンサンマル」と言われています。このルールを逸脱すると会社が車両停止等の行政処分を受けることになるため、運行管理者はトラックドライバーに「ヨンサンマルに気をつけてください」と日々指導しています。

④DC、TC

DCとはディストリビューションセンター(DistributionCenter)の略で、「在庫型物流センター」のことを言います。商品を保管し、荷捌き、流通加工を行った後、出荷、配送をする大型拠点であり大手メーカーや卸売業などがよく利用しています。積込先や配送先に「○○DC」とあれば、大型在庫拠点のことだと考えてください。
一方、TCとはトランスファーセンター(TransferCenter)の略で、「通過型センター」のことを言います。商品を在庫せず、入荷した商品をすぐに仕分けして配送する物流拠点です。主に大型スーパーや量販店などが多く利用しています。行先等に「○○TC」とあれば、大型の仕分け拠点だと考えてください。


⑤実車率(じっしゃりつ)・実働率(じつどうりつ)・積載率(せきさいりつ)

運送業の運行効率を表す代表的な3つの指標です。
実車率はトラックが走行した距離のうち実際に貨物を積載して走行した距離の割合のことです。数値が高いほど効率が良いことになります。運行管理者は帰り便の荷物を確保して実車率を上げようと日々努力しています。
実働率とはトラックが運行可能な日数のうち、実際に稼働した日数の割合のことです。数値が高いほど車両の活用度合が良いことになります。
積載率とはトラックの最大積載重量に対して実際に積載した貨物の重量の割合のことです。数値が高いほど輸送効率が良いことになります。運送会社は共同配送や積み合わせなど、工夫して積載率を高めようとしています。