夏の交通事故、なぜ増える?どう防ぐ?
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交通事故発生件数は警察庁の統計データによると、10月から12月にかけて増加しており、1年で最も多い月は12月となっています。しかし、その次に多い時期が7月~8月であり、冬場の繁忙期についで夏場に事故が多く発生していることがわかります。
また、事業用トラックが第一当事者となる事故件数を見ても、11月に次いで8月の発生件数が多く、全体の事故件数の推移とほぼ同様の傾向を示しています。
特に熱中症を発症すると意識がもうろうとし、対向車線にはみ出して重大事故を引き起こすケースなども発生しています。また、交通量が増えて渋滞が発生すると、車間距離が短くなり、一瞬の脇見運転が事故に直結することがあります。夏に事故が増加する要因は交通量や気温ばかりでなく、天候の影響もあります。
夏場は天候が不安定であり、雷雨や強風などの突発的な気象現象が発生しやすく、天候の急変に対してドライバーの運転操作が迅速に対応できない場合、思わぬ事故に直面することがあります。
さらに天候の急変以外に、高温の影響で車両に不具合が発生することがあるので注意する必要があります。気温の上昇によりタイヤが摩耗しやすくなり、路面の熱によりタイヤのゴムが劣化し、グリップ力が低下して事故につながる危険性もあります。 以上のような夏場の事故を防止するためには、以下に挙げる対策を実行することが重要になります。
運転開始前の十分な車両点検と整備
先ず、運転開始前に十分な車両点検と整備を行っておくことです。トラックドライバーは点呼前に点検が義務付けられていますが、特にブレーキやタイヤなど安全に直結する部分は念入りに確認しておくことが必要です。体調管理
次に、体調管理です。夏場は運転中の疲れがたまりやすく、すぐに眠気を催すことがあります。普段から睡眠を十分にとることを心がけ、決して睡眠不足でハンドルを握らないように気をつけてください。運転中に少しでも眠気を感じたら我慢をせず、休憩する必要があります。仮に着荷時刻が決められていても、事故を起こしては元も子もないと考え、運行管理者に報告して、休憩をとるようにしてください。
水分補給
また、夏場は熱中症のリスクが高まりますので、水分補給が重要です。運転開始前に水分を補給し、運転途中でも水筒やペットボトル等で定期的に水分を補給するようにされるとよいでしょう。車内の冷房も適切に使用して体調を管理してください。
ゆとりを持った運転を心がける
運行中の注意点としては、夏場の交通量増加に伴い、渋滞が発生しやすくなりますが、イライラせず、ゆとりを持った運転を心がけることが大事です。前方車両との車間距離を十分確保して、咄嗟の危険回避ができるようにしてください。夏休みシーズンで旅行客の中にはマナーの悪い車両も多くなることが予想されますので、事故に巻き込まれることが無いように周囲をよく見て、交通ルールに則った運転を心がけてください。なお交通死亡事故の発生が最も多い時間帯は、夕方から夜にかけての薄暮時間帯ですので、視界が悪くなり、歩行者や自転車が見えづらくなってきたら、意識してスピードを落とし、安全確認に努めるようにしてください。
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