M&A仲介大手のストライクによると、運輸、倉庫業界の2021年1〜3月のM&Aの発表件数は2件で、2011年以降の10年間で最も少ない件数だという。

取引金額は約2400万円で、こちらも2013年、2020年のゼロに続く下位から3番目と低い順位になった。件数が少ないうえに金額の非公表もあり過去最低レベルとなった。

金額を公表したのは倉庫内の作業代行などを手がけるファイズホールディングス。同社が国際物流サービス事業のブリリアントトランスポート(東京都渋谷区)が実施する第三者割当増資を引き受け、株式の51%を取得し子会社化することを決めた。取得金額は2400万円。ブリリアントトランスポートは、主に輸入貨物に関する海外・国内での運送取扱(ドレージ手配など)や通関手続き代行などの国際物流サービスを手がける。

ブリリアントトランスポートとの連携強化を通じて、国内物流を対象としたサードパーティー・ロジスティクス(3PL)事業の基盤強化につなげるのが狙い。

もう1件は物流大手のハマキョウレックスが、栄進急送(兵庫県伊丹市)、マルコ物流(同)の物流2社の全株式を取得し子会社化した案件で、金額は非公表。

栄進急送、マルコ物流は食品分野を主力に3PL事業で実績を積んできた兄弟会社で、両社を傘下に収めることで関西エリアでの物流センター事業(3PL事業)を拡充するのが狙いだとしている。

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