厚労省は6月14日、改善基準告示の見直しについて検討する労働政策審議会労働条件分科会自動車運転者労働時間等専門委員会トラック作業部会の第6回を開催。改善基準告示の見直しに向けた議論と厚労省から荷主対策として対応案が示された。

 

拘束時間等の改善にあたって、商慣行や荷主都合の是正が必要であることから、厚労省は、労働基準監督署による要請(新規)として、「荷主企業に対し、労働基準監督署から配慮を要請」「対象企業選定にあたり、省内HPや立ち入り調査時に収集した情報を活用…」などの対応案を示した。

拘束時間について、労働側の年3300時間、1か月275時間の主張に対して、使用者側は年3408時間、1か月284時間、上限を320時間まで延長して欲しいと主張。

労働側は、月に320時間まで延長すると脳・心疾患の認定基準を超えてしまい認めるわけにはいかないとした。

使用者側も1か月293時間を少なくしていくことには賛成の立場をとっているが、長距離や中近距離など、業態によって幅があることや荷主の部分がすぐに改まらないことを考えると、バスやタクシーにあわせて急激に舵を切ることは違反者を続出させるだけとして、合意には至らなかった。

 

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