「若い世代が入りやすい、働きやすい職場作りを目指している」と話すのは、福山ドリーム運輸(広島県福山市)の森谷洋志社長。昨夏に運送会社らしくない事務所にしたいと室内を改装した。

事務用デスクを新しくし、パーテーションを設置。「従業員同士の接触を減らすコロナ対策に加えて、パーソナルスペースの確保を重要視した」。仕事の集中効果を考えたもので、いずれは固定の席を決めないフリーアドレスの導入も考えているという。

また、ほかの内装もモダンな雰囲気に変わった。応接室はウッド調に、コンクリートの打ちっぱなし風の廊下などの壁紙を選んだ。社長は「昔ながらの運送会社っぽさをなくして、若者にも馴染みやすい雰囲気作りにこだわった」と話す。

若年層の取り込みに欠かせない安全対策としては全車デジタコや常時録画型のドラレコを搭載するほか、アスア(名古屋市)への安全教育の委託やドライバーの健康保持の徹底などに努め、グループの幸福運輸と共にGマークを長年取得する。

また、運送業務の見直しも進めている。大手食品トレーメーカーの仕事をメインに据える同社だが、4トン車の荷物を小型トラックに半々に分けることや、それに伴うシステム変更を荷主に提案しているという。「若い人には小さい車から仕事に慣れてもらい、いずれは大きな車にステップアップ。ドライバーを即戦力だけでなく育てることにも注力したい」と話す。

なお、一年ほど前には、一丸になるという思いを込めてスポーツチーム風な同社ブランドロゴを設定。4トンのハイルーフ車も荷主の輸送協力会社の中で一早く導入している。見た目のスタイリッシュさも重視し「『この会社のトラックに乗りたい』という声に繋げたい。若い世代にも選ばれ続ける会社であるために、いろいろなチャレンジをしていく」(社長)と話している。

◎関連リンク→ 福山ドリーム運輸株式会社