無料で利用できる事業承継のマッチングメディア「M&Aナビ」を手掛ける瀧田雄介社長はこのほど、「中小企業向け 会社を守る事業承継」を上梓した。今月20日に発表された丸善・丸の内本店のビジネス書部門ランキングでは、同書が1位を獲得したという。同社長は、「今後訪れるであろう『大廃業時代』を乗り越えるためにM&Aは有効な手段のひとつ。本書で事業承継の基礎から最新情報まで、幅広く理解を深めていただければ」と語る。

 

同書では、「会社を守る事業承継のためのファーストステップ」から、親族、社内外の人材、M&Aで企業に繋ぐ方法論や「金融機関×M&Aプラットフォーマーの可能性」などを6章にわたって解説。さらに、「金融機関M&A担当者に聞く事業承継・M&Aのいま」や「事業承継・M&Aにまつわる一問一答」なども収録している。

瀧田社長は、「ドライバーの時間外労働時間が年間960時間に制限されることで売上やドライバーの収入が減少する『2024年問題』が起こるとされている」と指摘。また、「2025年までに平均引退年齢の70歳を迎える中小企業の経営者は245万人にのぼり、その半数の127万社が後継者不在といわれている。その結果、累計650万人の雇用と22兆円のGDPが失われる」とも。

このいわゆる「2024年問題」と「2025年問題」を「大廃業時代」と危惧する同社長。「M&Aといえば仲介手数料がかかりハードルが高いと感じられがちだが、デジタル化によりオンラインで完結する当社のプラットフォームは、低コストかつスピーディーなM&Aが可能」と胸を張る。

 

「M&Aナビ」では、「希望売却金額が数百万円~数千万円の案件が多く、匿名情報を掲載すると平均して1件あたり26件の買収オファーが届く」という。以前は成約手数料を双方に設定していたが、同社長の「より多くの人をサポートしたい」という思いから、完全無料化を実現。「今後も最新テクノロジーを使い、M&A市場の透明性・公平性を高め、誰もが気軽にM&Aに取り組むことができるようなサービスを開発していく」という。

 

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