コロナウイルスの影響で、非対面で企業情報を発信する重要性が増している。コーポレートサイトはその代表例であり、対面での採用活動や営業活動がコロナ以前に比べてしにくくなっている今、見直しを進める企業も増えている。

ネット検索が当たり前になった現代では、同業他社との比較も容易になっている。だからこそ、発信する情報一つひとつに注意を払うべきだと話すのは、大阪府の事業者社長。「コーポレートサイトは求職者だけでなく、荷主企業が閲覧している可能性がある。数年前にサイトをリニューアルした時は、ブランドイメージを向上させることに成功した。実際に求職者があらかじめサイトを見てから応募するケースが増えているだけに、定期的な見直しは必須」と話す。

中小企業は、社名だけ聞いてもその企業のイメージが湧きにくい分、サイトのイメージだけで、驚くほどその企業に抱く印象は変わる。ただ、リニューアルの目的を「ブランドイメージの向上」という曖昧な目標だけにしてしまってはいけない。企業をどういう方向へ進めたいのかなどを具体的にイメージしておくことも重要だ。

一昔前に比べ、サイトリニューアルの目的は大きく変わった。かつては見た目を良くすることに注力していた事例が多かったが、現在では成果を出すことが強く求められるようになった。しかし、まだ一部の企業では、昔のやり方を引きずっている例も見受けられる。サイトに担ってほしい役割を改めて見直すことが今、求められているのではないだろうか。