㈱全協サービス(東京都世田谷区喜多見1―4―2、資本金1000万円、代表者齋藤鈴子氏)は11月4日、東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は持田秀樹弁護士。

 債権届け出期間は12月2日まで。

 同社は、1963年(昭和38年)6月に設立した貨物自動車運送業者。首都圏を中心として、主に生菓子や食肉類などの食品運送を手がけていた。

 長年の実績が評価され、大手洋菓子製造会社から直接受注を受けるなど業績は安定して推移し、2010年4月期には年収入高約4億5000万円を計上した。

 しかし、近年は同業者との競争激化や燃料価格の高騰を受け採算が悪化。事業規模は縮小し、2020年4月期の年収入高は約1億6000万円にまで落ち込んでいた。親族からの借り入れなどでしのいでいたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響で主力である食品の運送量が大きく減少。ここへ来て事業継続を断念し今回の措置となった。

 負債は債権者約26人に対し約1億3761万円。

(東京商工リサーチ・帝国データバンク調べ)