「時代と気温の変化に応じて、我々の常識も変えていくべきではないか」と語るのは、中部地域に本社を置くある運送経営者。
全国的に猛暑日の年間日数が増加し、気温上昇による関連ニュースが繰り返されるなかで、同経営者が「もう何年も前から懸念していた」というドライバーの服装。「まだまだ長ズボンが主流だが、佐川(急便)さんが採用しているように、ハーフパンツももっと広く受け入れてもらっていいのではないか」との考えで荷主に提案したものの、反応は芳しくなかったという。

熱中症対策として、ドリンクやファン付きベスト支給といった自社で可能な努力は続けてきたが、「『さらに』となると荷主や現場の協力が必要になってくる」と話す。

「肌の露出でけがを負う危険性があるので、スパッツを着用したうえでのハーフパンツ提案だったが、それもダメだった」とのこと。

人手不足が続く運送業界で「今いる従業員を守るのは重要」とも指摘し、また、慣習や責任の所在を変えられない「現場の判断力低下」も挙げて、柔軟に環境を整えられない現状に苦言を呈する。

場所によってはズボンの裾のまくり上げなども注意されるらしく、「運ぶ荷物や環境によって無理な場合もあるだろうが、意識を変えてもらえるよう、地道に訴え続けていく」と同経営者。「『熱中症リスクへの対応』がマナーやルールより優先されるように」と静かに期待する。