マルイチ「ロジボード」 市場になかった4cm厚が人気

マルイチ(神奈川県厚木市)の看板商品「ロジボード」は、機能美をコンセプトにしたデザインと優れた作業性が特徴。同社担当者は、「例年、清涼飲料水の輸送が活発になる6~8月は、飲料を積んだパレットのスペーサーとして、緩衝材の需要が高まる」と語る。
2015年には、荷崩れ防止ベルト「ケースロック」と同時に、物流業界で初めてグッドデザイン賞を受賞。同担当者は、「現在は、物流業界でも優れたデザインの製品が多数存在するが、ロジボードがグッドデザイン賞を受賞した2015年頃は、デザイン性のある物流資材は少なく、機能だけを重視した製品が主流だった」と指摘。「そんな中、クリエイティブな物流資材の先駆けとして登場したロジボードは、発売当初から人気が高く、いまでも多くのお客様に利用いただいている」と胸を張る。
製品本体には、グッドデザイン賞受賞を示す証であるロゴマークを印字。同担当者は、「マークが付いた商品は『高品質で魅力があり使いやすいもの』と受けとめられており、マークが付いた製品を使用することで、企業のアピールにも繋がる」と話す。
同担当者が「グッドデザイン賞の審査でも特に評価が高かった」と明かすのが「肉抜き加工」。形状や配置にもこだわっており、L字型にして全体へ幾何学的に配置することで、デザイン性の高い製品に仕上げた。
この「肉抜き加工」は、実用性や機能性も兼ね備えている。「肉抜き加工で使用する材料が減るため、同じ厚さの他社製品に比べ、大幅な軽量化と低コスト化を実現している。また、L字の肉抜きは、取っ手としても使用できるため、凹凸のない一般的なスペーサーと比較しても、取り回し性能が抜群」と語る。
また、「表裏で肉抜き部分が重なってしまうと、薄くて脆い箇所が出来てしまうため、あえてずらして配置している」とも。「一見すると、肉抜き加工で耐久性や耐衝撃性能が下がっているように見えるが、その心配はない」と微笑む。
全体的に配置されている肉抜き部分を掴むことで安定して様々な角度から持つことが可能。平面側の肉抜き部分を掴み、小脇にも抱えられる。「数枚重ねてパレットのスペーサーに使用できるなど、まさに輸送用緩衝スペーサーの理想形」。
「パレットに積んだ荷物のスペーサーや、お客様の大切な積荷を守る緩衝材として、ロジボードはさまざまな物流現場で活躍中。ユーザーからも『ハンドリングが良いため、作業中も使いやすい』といった感想を多数いただいており、ロジボードの人気は年々上昇している」と語る。
「ロジボードは、現在6種類の規格サイズで展開しており、使用状況に合ったサイズを選択いただける。昨今は『緩衝材をロジボードで揃えたい』といった嬉しいお声をいただくこともあり、実際に全サイズのロジボードを使用されているユーザーもいらっしゃる」と目を細める。
同担当者によると、「輸送用緩衝材のスペーサーは従来、5cm厚が一般的で、4cm厚はもともと市場になかった」という。「マルイチのロジボードで初めて開発された4cm厚版は、耐衝撃性能も十分で、コスト面も手軽なため、今では5cm厚版よりも人気がある」と説明。「特に人気なのが4cm厚の『MO-2』で、ラインナップの中でも一番販売数が多いサイズ。また、昨今、注文が増えており、勢いのあるサイズが2cm厚の『MO-3』。輸送用緩衝材においては『小は大を兼ねる』という場面が多くあり、薄型の『MO-3』は、ちょっとした隙間はもちろん、厚みのあるロジボードと組み合わせる事で、様々な場面に対応できる」と話す。「カットサンプルも用意しているので、厚みや材質の確認はぜひ当社にご相談を」と呼びかけている。
◎関連リンク→ マルイチ「ロジボード」