片岡オート デコトラはしご車「日本制覇」へ着々
【兵庫】「昨年の4月に初めてイベントに出掛けたのがきっかけで、日本一周というか、この車で全国を制覇したら面白いなぁ…そう思うようになった」と片岡憲彦氏。中古車や中古パーツの販売、ボディー加工・載せ替えのほか「トラボディ」「古物台帳クラウド」など、世の中を便利にするアプリ開発も手掛ける片岡オート(スルタン マハムード社長、三木市)で取締役を務める同氏。
同社は昨年2月、長野県にあった消防はしご車(民間払い下げ)を中古車オークションで購入し、同氏が情熱を注ぎ込んで「世界初のデコトラはしご車」を完成させた。1995年式スーパージャイロラダー(日野製)で、デコトラ音を奏でるためにマフラーも加工。電飾を取り付けたタイヤ周辺や、はしご部分が華やかさを演出する夜の姿は圧巻だ。はしごは最長で30mまで伸ばせる。
インスタグラムを中心に「いつ、どこに登場します…そんな情報を発信していると、行く先々でフォロワーの人たちが待ってくれている。ありがたいし、喜んでもらえるのが一番」と、あらためてSNSの威力を感じている。
2日間の滞在だった北海道では、初日に札幌市で開かれた花火大会の会場に駆けつけたものの、「公園を管理する行政機関からデコトラの表現だとNGといわれ、はしご車として参加したが、大勢が寄って来てくれて約100人に地上12mの高さを体験してもらった」と楽しそうに話す。
「通過だけの場合は認めないことにしている」と差し出された日本地図を見ると、イベントや個人的な観光も含めて「訪問済み」が38都道府県。目標に掲げる“日本制覇”まで、わずか1年余りで80%をクリアしてきた。「行った証しがほしいから」と札幌市時計台や黒部峡谷、十和田湖など訪問先でデコトラはしご車を写し込んだ撮影も忘れない。
いま気になっているのが、トミカ(タカラトミー製のミニカー)の国内出荷数でトップに君臨する日野はしご付き消防車。「(うちのデコトラはしご車と)まったく同じ型。もともと働く車は人気だが、一番の人気車のデコトラ版が作れたら…企業コラボのような格好や、クラウドファンディングも活用できればと考えている」と話す。
そして、もう一つのチャレンジが、完成を間近に控えた「消防車そのままの移動販売車」だ。過疎の集落などを対象に、これまで軽トラで移動販売をしていた奈良の業者から受注したもので、「人を助けるイメージそのままのほうがいい」と同氏が助言。移動販売カーに生まれ変わることになった真っ赤な消防車は8月中に完成する。
◎関連リンク→ 株式会社片岡オート
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