「黄金ペット」悲惨な実態あらわに 養老SAで清掃活動
全ト協が5月を「トラック運送業界の美化月間」と設定していることに伴い、岐阜県トラック協会は5月8日、NEXCO中日本羽島保全・サービスセンターと共同で名神高速道路養老SA(上下)で大型駐車マス周辺の清掃活動と不法投棄禁止を呼びかける啓発活動を実施。飲料や弁当の容器など大量のゴミを集めた。
本線に合流する手前、のり面の草地などには「黄金ペット」と呼ばれる尿入りペットボトルも。その数は上り線だけで100本近く。悪臭とガスを放ち作業者の目の前で破裂、中身が飛散する危険な場面もあった。
二者が共同で清掃活動を行うのは初。ト協が美化月間とするだけでなく、注意喚起しているにもかかわらず一向に減らないゴミのポイ捨て・不法投棄の大半がトラック運転者によるものと思われることから、NEXCO中日本側がト協の意向に沿い今回の実施に至った。
NEXCO中日本が名神高速道路小牧インター付近に設置した防犯カメラには、トラック運転席の窓からゴミを投げる一部始終が録画されている。社名もばっちり、貼付されたステッカーにはGマークのほか、グリーン経営認証永年登録事業所マークまで。この現状を、決して安くはない費用をかけ認証取得する経営者はどう思うのか。
「大がないだけまし」ーーー。関係者からはそんな言葉も聞かれた。過去には4リットルの焼酎ペットを満タンにしたモノもあったといい、モラルが問われる深刻な現状にサービスエリアの清掃スタッフは「マナーを守って」と訴える。
携帯トイレをドライバーが自由に持ち出せるよう事務所に常備するA運送会社では、使用済みの携帯トイレを自社に持ち帰るよう周知徹底している。「自分で購入するドライバーもいるが、常備品の減りも早いことから使ってくれていることがわかる」という。
「黄金ペット」に関して同社の社長は「容器を開けて処理をする人がいることもわかってほしい。やむなくペットボトルに用を足すことになっても、最後まで自分で処理をすべき」と話している。
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