木元産業(木元博信社長=写真中央、滋賀県湖南市)は、滋賀銀行が展開する持続可能な開発目標(SDGs)の実現を目的にした同行の「SDGs私募債『つながり』」の発行を行った。「つながり」は、発行金額に対して定率の金額を同行が寄付金として拠出し、図書やスポーツ用品など「子どもたちの学びや成長を応援する物品」を学校へ寄贈することで地域と子どもたちの「つながり」を応援する取り組みで、今回は木元社長の母校である湖南市立石部小学校の希望により、ホワイトボードなど数点が贈られた。

同社は障害者雇用などを積極的に推進しており、ダイバーシティ経営の取り組みは2021年冬号の同行地域総合情報誌「かけはし」にも掲載されている。

6月10日に石部小で行われた贈呈式には、木元社長のほか同行石部支店から野々山基史支店長(同右)と𠮷田光伸得意先係主任、石部小側から法山由紀子校長(同左)と青木澄子教頭が出席。1871年(明治4年)に設立された同校の卒業生でもあり、PTA会長も務めた木元社長は親子3代が石部小の卒業生であり、「周囲も卒業後、地域に根差した活動を行っている人が多い」と話す。

贈呈式で野々山支店長は、SDGs私募債について説明を行った上で「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よしで知られる近江商人は、社会貢献の一環として、地域の発展につながる寄贈を盛んに行っていたと伝わっている。今回の寄贈が地域社会の持続可能な未来に少しでもつながることを心より願っている」とあいさつ。

続いて木元社長は、「SDGsで謳われているように、誰一人取り残さない、持続可能な取り組みを、また明日からも社員一丸となって取り組んでいく。親子3代でお世話になったこともあり、本日ここに来る途中、とても感慨深いものがあった。これからも地域に根差す企業として、地域のどなたかがお困りになった際は頼りにされるような、そういった企業づくりに邁進していきたい」と述べた。

贈呈を受けた法山校長は、「木元社長のような素敵な方が石部小の卒業生であることを、非常に誇りに思う。いただいたホワイトボードなどは、子どもたちや教職員、地域の皆様などとともに大切に使わせていただく。石部は、温かく皆を受け入れてくれるような地域。石部の未来を拓いていく子どもたちの育成に努めているが、今後とも地域から温かい声援をいただけたら」とコメントした。

木元社長は今回の取り組みに関して、「当社の企業理念にもあるように、地域や社会に貢献していくことは我々の責務。今後もSDGsの取り組みに少しでも関わることができれば」と話した。