警察官からの免許証確認要請—応じる義務はいつあるの？

街中で警察の検問に遭遇したことはありませんか？「免許証をお見せください」と言われたとき、多くの方は素直に従いがちですが、実はこの要請に応じる義務があるのは特定の状況に限られています。

道路交通法を紐解くと、運転者が免許証を提示しなければならないのは、主に三つのケースだけです。無免許運転の疑い、飲酒運転の可能性、過労状態での運転が疑われる場合—これらの状況でのみ、警察官は車両を停止させ、免許証の提示を求める法的権限を持ちます。

「でも、警察に言われたら従わないと…」と思いがちではないでしょうか？実際は、上記以外の理由での免許証提示は完全に任意なのです。交通違反や事故を起こした場合は別として、日常的な検問で「見せて」と言われても、法的には断る権利があります。

もし検問で声をかけられたら、「どのような容疑があるのですか？」と尋ねてみましょう。無免許の疑いなら窓越しに見せるだけで十分です。飲酒や過労の疑いがなければ、「お酒は飲んでいませんし、十分休息を取っています」と伝えるだけでOKです。

警察官に免許証を手渡すと、思わぬトラブルに発展する可能性も否定できません。法的義務のない要求には慎重に対応することをお勧めします。「悪いことしていないのに」という気持ちは当然ですが、自分の権利を知り、適切に行動することが大切ではないでしょうか。