皆さんは乗客だけでなく宅配便も一緒に運ぶバスを見かけたことがありますか？この「貨客混載バス」と呼ばれる取り組みが、ここ数年注目を集めています。でも疑問に思いませんか？「乗客でいっぱいのバスに、いったいどこに荷物を置くの？」

 

2025年6月、私が群馬県沼田地域で目撃した例では、いすゞ製エルガの車体に有名宅配会社のロゴが目立っていました。このバスの秘密は車内にあります。中央ドアから運転席側のエリアで、通路の反対側（助手席側）の座席を一部取り外し、その空間に宅配ボックスを設置していたのです。ちなみに最前列の人気席は通常通り使用可能でした。

 

北海道の知床エリアでは異なる方式を採用していました。一般道専用の路線なのに、約12メートルもある大型ハイデッカータイプのいすゞガーラが走っていたのです。このバスの特徴は、荷物の保管方法にあります。床下に標準装備されているトランクルームを活用し、そこに宅配ボックスを収納していました。

 

これなら車内改造の手間が少なく、もともとトランク空間がある車両を効率的に使える利点があります。こうした工夫によって、人口減少地域での交通手段確保と物流サービスの維持という二つの課題を同時に解決しようとする試みが進んでいるのです。あなたの地域にもこんなバスが走る日が来るかもしれませんね。次回バスに乗る機会があれば、ちょっと違った視点で観察してみてはいかがでしょうか。

 

 

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