トラック用ナットカバーには規格があり、ナットに適合するものを選ぶ必要があります。適合しないものを準備しても取り付けることができません。新しいナットカバーをお買い求めの際は、必ずナットサイズを確認する必要があります。

ナットカバーの交換を検討している方は、ぜひ本記事を参考にして作業を進めてください。


ナットカバーの役割

ナットカバーとは「ナットにかぶせるカバー」のことで、ナットキャップとも呼ばれています。トラックは様々な天候や悪路を長距離走るもの。その過酷な環境下で、ナットが錆びつかないように保護する役割があります。また、足回りのドレスアップにもなり、愛車にもっとオリジナリティを出したい方にもおすすめです。

素材はスチールやクロームなどのメッキタイプが多く、5〜10個程度のセット販売がほとんど。ナットカバーには長さの異なる製品が何種類かあり、タイヤの大きさによって使用できる製品は違います。また、前輪用よりも後輪用の方が長めであることが多く、前後を誤ると前輪からはみ出てしまうので、注意が必要です。

取り外し・装着方法

まず取り外し・装着方法をご紹介します。

取り外しには、ナットカバーの取り外し・装着用専用器具「ナットカバープライヤー」の使用がおすすめ!
ナットカバープライヤーですでに着けられているナットカバーを掴み、上下左右に揺らします。グッと引っ張ると簡単に取り外しが可能です。

手で取り外す場合には、手袋を装着し、ナットカバーを掴み上下左右に揺らします。少し力が必要ですが、取り外しは可能です。

装着時にも、ナットカバープライヤーがおすすめです。

装着したいナットカバーを器具で掴み、ナットを覆うようにはめ込んだら完成!手でやる場合には、手袋を装着してはめることができますが、最後にグッと力を入れて押し込む必要があります。

後輪は奥まっていることが多いので、少し装着が難しい場合もあるかもしれません。細かく上下左右に揺らしながら押し込んでいくと、奥までしっかりと装着が可能です。

ナットカバーのサイズと車種別サイズ表

次に、ナットカバーのサイズと車種別サイズについてご紹介していきます。

国内大型車メーカーは、排出ガス規制・ポスト新長期規制適合車より、数年前から新・ISO方式ホイールを採用しています。ナットカバーを選ぶ際には、新・ISO方式ホイールかJIS方式ホイールかの識別は、ホイールナット座面の形状の他、ホイール識別ラベルにて確認してください。

ホイールナット (使用ソケット)


・ISO方式 平面座 座金(ワッシャー)付きツーピース・1 種類 (33mm)
・JIS方式 球面座 ワンピース・6 種類 (41mm / 21mm)

ホイールナット二面幅サイズ

続いて、いすゞ・日野・三菱ふそう・UDトラックス(旧日産ディーゼル)のホイールナット二面幅規格をご紹介します。

メーカー 車種 ホイールナット
(インナーナット)
いすゞ 中型・大型トラック 4t以上(JIS 6/8穴) 41(21)
中型・大型トラック 4t以上(ISO 10穴) 33
小型トラック 1〜3.5t 35(17)
日野 中型・大型トラック 4t以上(JIS 6/8穴) 41(21)
中型・大型トラック 4t以上(ISO 10穴) 33
小型トラック 1〜4t (JIS 5/6穴) 41(20)
三菱ふそう
トラック・バス
中型・大型トラック 4t以上(JIS 6/8穴) 41(21)
中型・大型トラック 4t以上(ISO 10穴) 33
小型トラック 1〜1.5t 35(17)
小型トラック 2〜3t 38(20)
UDトラックス
(旧日産ディーゼル)
中型・大型トラック 4t以上(JIS 6/8穴) 41(21)
中型・大型トラック 4t以上(ISO 10穴) 33
小型トラック 1〜4t (JIS 5/6穴) 35(17)

※特殊車・中古車・新車、OEM車はサイズが異なっている場合があります。ご注意ください。

おすすめナットカバー

最後にオススメのナットカバーをご紹介していきます。


ステンレス製のナットカバー。耐久性もよく、馴染みやすいデザインと丸形の形状で、人気の商品です。

※大型用ホイールナットには、32mm(約31.8mm)が使用されている場合があります。
※ISOホイールナットキャップは、33mm(約32.8mm)に合わせて製作しております為、32mmには適合いたしません。


フロント/リヤ共用。リヤ(後輪側)への取付けは車両により取付ができない場合がありますのでご注意ください。


あおりなどを気にせず使用することができる、高さ39mmのナットカバー。飾りすぎず、足元をおしゃれにコーディネートします。

※ISOホイールナットサイズ33mm(実寸32.8mm)に適合しますが、32mm(実寸31.8mm)のタイプがございます。このタイプには適合しません。ご注意ください。


こちらもあおり等に干渉しにくい高さ39mmタイプの41mmナットカバー。派手過ぎずに飾りたい方にオススメです。


ナットカバー専用の工具「プライヤー」。33~41mmナットカバーのサイズに対応し、リヤの深い位置にあるナットカバーも届くロング設計で、スムーズに脱着することができます。ナットカバーを挟むヘッド部とグリップ部には滑りにくい素材を採用しています。

まとめ

いかがでしたか?
今回は、足元を彩り、ナットを保護する「ナットカバー」のサイズや交換方法などについてご紹介しました。快適な走りを保つため、ぜひサイズにあったものを利用してみてくださいね。