「どのような荷物も簡単に運べたら、あなたの仕事はどう変わりますか？」ヤマハ発動機がこの問いに答えるべく生み出したのが、搬送支援機器「PAXIS（パクシス）」です。12月3日から始まる「2025国際ロボット展」で公開されるこの革新的な機器は、同社の電動車いす技術を応用して誕生しました。

 

PAXISの特徴は、その使いやすさにあります。「ジャパンモビリティショー2025」では、女性が片手で軽々と操作する様子が参加者を驚かせました。管楽器演奏ユニットを乗せた台車が滑らかに移動する姿は、多くの注目を集めたのです。

 

この製品の魅力について、開発責任者は「屋内外を問わない走行性能と、人との協調を重視した制御システムが強み」と語ります。単なる力強さだけでなく、繊細な操作性も備えているのが特徴なのです。

 

実はこのシステム、社内では約20年もの間使われてきた実績があります。工場や倉庫での活用を主な目的としていますが、その応用範囲は予想以上に広がっています。中山間地の農園では高齢の農家が急斜面で肥料運搬に試用し、その便利さに製品化を熱望したというエピソードも。

 

「重いものを運ぶ作業があるところならどこでも役立つ可能性がある」と担当者は自信を見せます。さらに将来的には、産業用ロボットや無人搬送車との連携、遠隔操作システムの導入なども視野に入れているようです。あなたの職場でも、この技術が労働環境を一変させる日が来るかもしれません。

 

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